米バイデン次期大統領 議会に閣僚人事の早期承認訴える

アメリカのバイデン次期大統領は今月20日の新政権発足に向けて閣僚人事の指名をすべて終えたものの議会での承認手続きが遅れているとして懸念を示し、早期の承認を訴えました。

バイデン次期大統領は8日、地元デラウェア州で会見し、次期政権の閣僚となる15人の指名をすべて終えたほか政権高官の指名も歴代政権に比べて迅速に進めているとアピールしました。

その一方で、閣僚人事を承認する議会上院で承認の手続きが遅れていることに懸念を示し、「上院は速やかに承認に向けて動くよう願っている」と述べました。

バイデン氏は特に国務長官や国防長官など4つの閣僚ポストを挙げ、「世界の脅威や危険を考慮すれば迅速に承認すべきだ。不在があってはならない」と訴えました。

議会上院では、今月5日にジョージア州で決選投票が行われるまで共和・民主のどちらが多数派となるかわからなかったことやトランプ大統領が選挙の敗北を認めなかったことなどから、次期政権の閣僚人事の承認手続きが遅れています。

議会上院は今月19日には国防長官に指名されたオースティン元中央軍司令官の公聴会を開く予定ですが、それ以外の閣僚人事は公聴会の日程も決まっておらず、アメリカのメディアは新政権が発足しても閣僚が1人も承認されていないおそれがあると伝えています。

就任日に”閣僚なし”なら極めて異例の状況

アメリカでは、新政権の発足と同時に安全保障を担う国防長官などの閣僚が議会で承認され就任するのが通例です。

4年前にトランプ大統領が就任した際には閣僚人事の遅れが指摘されましたが、それでも就任日の1月20日にマティス国防長官とケリー国土安全保障長官の2人が議会で承認され、就任しました。

また、12年前にオバマ大統領が就任した際には、前の政権から続投のゲーツ国防長官を含む7人の閣僚が、20年前のブッシュ大統領の際もラムズフェルド国防長官ら7人の閣僚が議会で承認され、就任しました。

このため、バイデン次期大統領が就任する今月20日に閣僚が1人も承認されなければ、極めて異例の状況となります。