宣言出て初の金曜日 繁華街では飲食店が午後8時に店じまい

緊急事態宣言のあと初めて迎えた金曜日の夜、東京都内の繁華街では多くの飲食店が午後8時で店じまいを始めました。

このうち、港区新橋の居酒屋「魚殿」は時短要請を受けて本来より3時間早い午後8時に店を閉めました。

例年であれば新年会でにぎわう金曜日の夜ですが、8日の予約はゼロで、夜の営業では1組も客が入らなかったということです。

この店では、週明け以降は時短での営業も取りやめ、臨時休業することを決めました。

店の運営会社の石田憲邦執行役員は「緊急事態宣言が明けるまでは休業することを選んだ。金曜は本来満席のはずなのに、きょうは1組もお客様が来ないし、外も全然、人が歩いていない。仕事ができない不安やお客さんが戻ってこない不安がある」と話していました。
一方、東京・新宿の歌舞伎町では、営業時間の短縮や臨時休業を決めた飲食店が目立ちました。

このうち靖国通りのそばにあるすき焼き店は、本来の営業時間は午後11時まででしたが、緊急事態宣言に伴う営業時間短縮の要請を受けて8日夜から午後8時で閉店することにしました。

従業員は「午後8時からは最も多くの客が来る時間帯なので影響は大きい。さっきも9時からの予約の電話が来たが、断った。本来なら新年会で連日満席になっているけれど、しかたがない。早く元に戻ってほしい」と話していました。

また、街を歩く人からはさまざまな声が聞かれました。

50代の男性は「思ったより人通りが減っていないと感じました。飲食店への補償と合わせて抜本的な対策を取らないと人出は減らないと思います」と話していました。

近くで勤務しているという20代の女性は「閉まっている店が多く街が寂しい感じがします。厳しい措置だと思いますが、今の感染状況からするとしかたないと思います。できるだけ早く収束してほしいと思います」と話していました。