神戸市医師会長「患者増やさない出さないため厳しい対応必要」

兵庫県が大阪、京都とともに緊急事態宣言の発出を政府に要請する方針を示したことについて、神戸市医師会の置塩隆会長は8日、NHKの取材に対し「もう少し早く出してくれていればよかったが、医師会としては非常にありがたい。新しい患者を増やさない、出さないために厳しい対応が必要だ」と述べました。

また、置塩会長は、兵庫県内で新型コロナウイルスに重症者向けの病床の使用率が46.5%となっていることについて、「数字上では余裕があるように見えるかもしれないが、実態としてはぎりぎりの状態だ。数字だけを見てまだまだ大丈夫とはいえない、限界だと思う」と指摘しました。

そのうえで「今、神戸市内でも中央市民病院を中心に医療がひっ迫しているし、コロナ以外の救急の患者など通常の対応ができないいわゆる『医療崩壊』に近い状態になっている。これ以上、新たな患者を増やすととんでもないことになる」と危機感をあらわにしました。

そして「病床を増やすのも大事だが、医療関係者へのいちばんの支援は新しい患者を増やさないことに尽きる」と指摘し、市民一人一人に対策を徹底してほしいと訴えました。