緊急事態宣言 1都3県の学校 入試への対応は

首都圏の1都3県の緊急事態宣言を受けて、学校では入学試験を前に新型コロナウイルス対策の対応に追われています。教育関連の動きをまとめました。

あさってから入試の中学では

1都3県で最も早く、私立中学校の入試が10日から始まる埼玉県の中学校では、新型コロナウイルス対策で机ごとにパネルを設置するなど対応に追われています。

毎年延べ1万人以上が受験するさいたま市見沼区の私立栄東中学校では、10日から予定どおり入試が行われる予定です。

ことしは受験生や保護者が密集するのを避けるため、試験を10日と12日の2日に分けて実施するということです。
また、1つの教室で受験生の人数を例年よりも10人以上減らすほか、机ごとにパネルを設置し、生徒1人につき1本、除菌用のスプレーを配布します。

さらに、事前に申し込みがあった保護者については、ことしは車での来場を認め、300台分の駐車場としてグラウンドを開放するということです。

栄東中学校の田中淳子校長は「学校が一丸となってありとあらゆる準備をしている。受験生の皆さんもマスクをするなど、コロナにかからないよう準備を万全にして、受験に臨んでほしい」と話していました。

文科相 大学入学共通テストは予定どおり

文部科学省の対策本部には、本部長を務める萩生田文部科学大臣をはじめ省の幹部が出席し、1都3県に緊急事態宣言が出されたことを受けて、今後の対応を確認しました。

この中で萩生田大臣は、教育現場への対応として、
▼小中学校や高校に対して一斉休校を要請しないこと、
▼大学には対面とオンラインの授業を効果的に活用するよう求めること、
▼16日から始まる大学入学共通テストについては、感染防止対策を徹底したうえで予定どおり実施すること、
などを改めて説明しました。
そのうえで、萩生田大臣は「政府の『対処方針』を改めて確認したうえで、今後の具体的な対応について共有を図り、文部科学省を挙げて全力で取り組んでいく」と述べ、今後の対応に万全を期すよう指示しました。

また萩生田大臣は、閣議のあとの記者会見で「一斉休校の要請は考えていないが、特に宣言の対象地域では、例えば音楽の合唱や児童や生徒が直接接触する体育の授業など、リスクの高い教育活動は一時的に停止してほしいと通知している」と述べました。
部活動については「合宿や他校との練習試合などを一時的に制限するなど、感染症への警戒度を高めて対応していただきたい」と述べました。

オンライン授業に切り替え

東京都は定時制や通信制、島しょ部の学校を除き、都立の高校と中高一貫校で分散登校の実施を決めていますが、緊急事態宣言に備えて年明けから対応を進めていた、台東区の都立白鴎中高一貫校では、8日から中学と高校の全学年で授業をオンラインに切り替えました。
オンライン授業は、カメラが付いたパソコンを通じて自宅にいる生徒たちに配信する形で行われ、生徒がいない静まりかえった教室で教員が1人、教壇でパソコンに向かって英語や数学の授業をしていました。

学校では、教員の感染リスクも減らすため希望する教員には在宅での授業も勧めていて、高校2年生の現代文の授業では教員も生徒も自宅から参加し、オンラインで感想や質問を共有するなど生徒が参加しやすいよう工夫がされていました。

女子生徒の1人は「電車通学は感染のおそれもあるため、よかったです。対面授業のほうが質問しやすく、友達にも意見を聞きやすいですが、きょうはオンラインでも周りの意見を知ることができ、勉強になりました」と話していました。

学校では受験を控えた高校3年生を除き、週に1度、分散登校の日を設けて、生徒どうしの交流や補習などの機会を確保することにしています。
善本久子校長は「都心の学校で電車通学の生徒も多いので、安全を第一に判断したが、登校することの意義は大きく、分散登校で生徒たちの精神面のサポートは続けていきたい。オンライン授業も双方向でやり取りできる学びの場を担保したい」と話していました。