1都3県 新型コロナ ほぼ同様のタイミングで感染者数増加

新型コロナウイルスの感染が確認された人の数は、東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県で全国の感染者のおよそ半数を占めています。1都3県は生活圏が重なり、通勤や通学、レジャーなどで互いに行き来があることもあり、先月初めからは東京都と隣接する3県でほぼ同様のタイミングで感染者数が増加し、ことしに入って以降も感染者数は過去最多を更新し続けています。

東京都

東京都の感染者数は先月1日の時点で370人でしたが、19日には736人と3週間ほどでほぼ2倍になり、31日は1337人と、1か月間でおよそ3.6倍になりました。

ことしになっても増加の勢いは衰えず、7日はこれまでで最多の2447人の感染が発表され、1か月余りでおよそ6.6倍にまでなっています。

神奈川県

神奈川県も東京都と同様の増加傾向が見られます。

先月1日の時点では158人でしたが、2週間余りたった17日に319人と倍増し、31日は587人とおよそ3.7倍に、そして5日には過去最多となる622人と、1か月余りでおよそ3.9倍となっています。

埼玉県・千葉県

一方、先月初めの段階では比較的感染者数が少なかった埼玉県と千葉県でも同様に急増しています。

埼玉県の感染者数は先月1日の時点で103人でしたが、12日には199人と、2週間足らずでほぼ2倍になり、31日には年内で最も多い330人とおよそ3.2倍に、そして年が明けた6日は過去最多の394人と1か月余りで3.8倍になりました。

また、千葉県の感染者数は先月1日の時点では74人でしたが、10日は150人と倍増し、31日には252人とおよそ3.4倍に、そして6日は過去最多の311人と1か月余りで4.2倍になっています。

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会は、これまでとは感染の様相が異なってきており「首都圏の感染状況が沈静化しなければ全国的に急速に感染がまん延するおそれがある」として、5日、首都圏の1都3県を対象にした緊急事態宣言を速やかに出すべきだと提言しました。

陽性率は

一方、PCR検査などを受けた人が陽性と判定される割合、「陽性率」をみますと、
▽東京都は先月1日には6.4%だったのが、5日には14.4%に、
▽神奈川県は先月1日に6.0%だったのが、今月2日には18.9%に、
▽埼玉県は先月1日の5.3%から、今月3日には10.7%に、
▽千葉県は先月1日の5.0%から、今月3日には10.0%と上昇しています。

いずれの地域でも検査の数が増える中で陽性率は上がっていて、市中で感染が広がっていることを示しています。