厚労省が新型コロナのワクチン情報 HPで公開

厚生労働省は、国内外で開発が進められている新型コロナウイルスのワクチンについて、最新の情報をホームページで公開しています。新型コロナウイルスのワクチンはすでにアメリカやイギリスなどで接種が始まり、日本でも2月下旬までに医療従事者などから順次、接種を始められるよう有効性や安全性の審査が行われています。

こうした中、厚生労働省はワクチンに関する最新の情報をとりまとめ、ホームページで公開しています。

有効性

日本への供給が計画されているワクチンでは、投与した後にウイルスに対する抗体ができることや、免疫に関わるリンパ球の反応が活性化されることが確認されたとする論文などが発表されています。

このうちファイザーやモデルナ、それにアストラゼネカが開発したワクチンでは、投与した人のほうが、していない人より発症が少なかったという治験の中間結果などが公表されていますが有効性などの詳細については、さらなる情報が明らかになるのを待つ必要があるとしています。

副反応

ワクチンを接種すると、一般的に、極めてまれではあるものの、副反応による健康被害が避けられないとしています。

現在、日本への供給が計画されているワクチンについては因果関係がないものも含めて接種した部位の痛みや頭痛、けん怠感、筋肉痛などの症状が見られたことが論文などで発表されています。

また、一般的にワクチンの接種や医薬品の投与を受けた人に「アナフィラキシー」というアレルギー反応が出たケースも報告されています。

▽じんましんなどの皮膚症状や▽腹痛、おう吐といった消化器症状、それに▽息苦しさなどの呼吸器症状が急激にあらわれる反応です。

インフルエンザのワクチンでも、シーズンごとにおよそ20件のアナフィラキシーが報告されているということです。

息苦しさなどの症状があれば、症状を和らげるため投薬などの治療が行われますが、薬はどの医療機関でも基本的に常備されているということです。

アナフィラキシーは、▽食物アレルギーや▽ぜんそく、▽アレルギー性鼻炎、▽アトピー性皮膚炎などがある人が起こしやすく、接種する際は慎重な観察が必要になるため、主治医などとよく相談した上で接種を受けるかどうか判断してほしいとしています。

また、ワクチンの成分とは関係なく、注射の痛みや緊張などがきっかけで立ちくらみや失神などを起こす人もいます。

血圧などが低下して脳に送られる血液の量が減少するために起きる症状で、接種して30分以内に起きることが大半です。

通常であれば横になって休むことなどで自然に回復するということです。