11月の給与総額 8か月連続でマイナス 新型コロナで業績悪化

働く人1人当たりの去年11月の給与総額は平均でおよそ27万9000円と前の年の同じ月より2.2%減少し、8か月連続でマイナスとなりました。厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響などによる業績の悪化で、ボーナスが大幅に減少したことが背景にあるとみられる」としています。

厚生労働省は従業員5人以上の全国3万余りの事業所を対象に「毎月勤労統計調査」を行っていて、去年11月の速報値を7日公表しました。

それによりますと、基本給や残業代などを合わせた働く人1人当たりの去年11月の現金給与総額は平均で27万9095円でした。

これは前の年の同じ月と比べて2.2%減少していて、8か月連続でマイナスとなりました。

ボーナスなどの特別に支払われた給与は1万5132円で前の年の同じ月より22.9%、残業代などの所定外給与は1万8184円と前の年の同じ月より10.3%いずれも減少しました。

一方、物価の変動分を反映した実質賃金は、去年の同じ月を1.1%下回り、9か月連続でマイナスとなっています。

厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響などによる業績の悪化で、一部の事業所で支給されたボーナスが大幅に減少したことが背景にあるとみられる。首都圏の1都3県を対象にした緊急事態宣言で残業などがさらに減少するおそれがあり、生活への影響を注視をしていきたい」としています。