クラフトビール会社「飲食店に納める側も販路断たれる」

首都圏の1都3県を対象とした緊急事態宣言の決定を控え、神奈川県厚木市にあるクラフトビールの製造販売会社では、飲食店の営業時間短縮によって、店に商品を納入している事業者の売り上げも大幅に落ち込むとして、支援策の検討を求めています。

緊急事態宣言が出される方針の中、1都3県は8日から飲食店の営業時間を午後8時までにするよう要請することにしています。

厚木市にあるクラフトビールを製造販売する会社は、飲食店への出荷が売り上げの柱の1つになっていて、新型コロナウイルスの影響で去年の売り上げは3割ほど落ち込みました。

こうした中で、飲食店の営業時間が短縮されれば一層売り上げが減少するのは避けられないと危機感を抱いています。

また、飲食店に商品を納入するメーカーや生産者、それに卸売り業者が補償の対象とされていないことにも不安を募らせています。
例年であれば、この時期に売り上げが見込めるバレンタインデー向けの販売促進イベントなどの需要もほとんどないということで、クラフトビール製造販売会社「サンクトガーレン」の岩本伸久社長は「休業要請が出された去年の緊急事態宣言の際には、飲食店向けの生ビールのたるの出荷量が、前の年の同じ時期に比べ9割以上減った。商品を納める側も販路が断たれるわけで、飲食店以外の支援も考えてほしい」と訴えています。