「緊急事態宣言は状況次第で全国拡大も」日本医師会 中川会長

首都圏の1都3県を対象とする緊急事態宣言について、日本医師会の中川会長は記者会見で、医療提供体制がひっ迫する中、非常に意義があるとする一方で、今後の感染状況によっては、対象を全国に拡大する必要があるという認識を示しました。

この中で中川会長は、緊急事態宣言について「医療提供体制のひっ迫する中、非常に大きな意義がある。1都3県に限定したものだが、今後の感染拡大の状況によっては、全国的な発令も考えなければならない」と述べました。

そのうえで「去年4月の宣言の時のように、国民が連帯感を持った危機感や緊張感を取り戻さなければならない。そのことが新規感染者の増加を減少に転じさせ、収束への突破口になると信じている」と述べました。

また、中川会長は「『まだ医療崩壊の危機ではないのではないか』との声が少なからずあるが、必要な時に適切な医療を提供できない、適切な医療が受けられないことが『医療崩壊』であり、現実はすでに『医療崩壊』だ」と強調しました。

一方、中川会長は「緊急事態宣言下では、すべての国会議員は人数にかかわらず、夜の会食を全面自粛してはどうか。国会議員に範を示してほしい。そのような行動が必ず、国民の一部に生じた緩みの解消つながる」と指摘しました。