コロナ イギリスで拡大の変異ウイルス分離に成功 国立感染症研
イギリスで問題となっている変異した新型コロナウイルスについて、国立感染症研究所は、国内の空港の検疫所で感染が確認された人のサンプルから変異したウイルスを分離することに成功し、今後、研究機関に提供していくと発表しました。
イギリスを中心に広がっている変異したウイルスは、これまでよりも感染のしやすさが最大で70%増加していると推定されていて、日本でもイギリスから帰国した人やその関係者、合わせて20人から見つかっています。
国立感染症研究所は、去年12月に国内の空港の検疫所で感染が確認された人のサンプルから、変異したウイルスを分離することに成功し、遺伝子の分析でイギリスで広がっているウイルスと同じものであることが確認できたということです。
また、このウイルスの電子顕微鏡の画像も合わせて公開されました。
国立感染症研究所では、分離した変異ウイルスを国内外の研究機関に提供して、感染力や病原性にどういった変化が起きているかなどの研究に活用してもらうことにしています。
変異したウイルスをめぐっては、イギリスなどで広がっているタイプのほかに、南アフリカを中心に同様の変異を持った別のタイプも見つかっています。
国立感染症研究所では、これらの変異したウイルスをより迅速に検出できる技術の開発を行い、国内での監視態勢の構築を進めていくということです。