香港 民主派前議員ら約50人逮捕 複数メディア伝える

香港の複数のメディアは、香港の議会にあたる立法会の民主派の前議員や区議会議員などおよそ50人が6日朝、相次いで逮捕されたと伝えました。いずれも去年9月に予定されていた立法会の議員選挙に向けて実施された予備選挙に関連し、国家の転覆を狙った香港国家安全維持法違反の疑いが持たれているとしています。

香港の複数のメディアは、民主派政党の前代表、胡志偉前立法会議員や現職の区議会議員で大規模な抗議デモを呼びかけてきた民主派団体の前代表、岑子杰氏らおよそ50人が6日午前、警察に逮捕されたと伝えました。

香港のケーブルテレビは林卓廷 前立法会議員の自宅を警察が訪れる様子などを伝えています。

詳しい容疑の内容は分かっていませんが、逮捕されたのは、ほとんどが去年9月に予定されていた立法会の議員選挙に向け、民主派の候補を絞り込むために実施された予備選挙に参加した政治家で、地元メディアは、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法に違反した疑いが持たれていると伝えています。

この予備選挙は去年7月に行われ、民主派の前議員たちは、立法会の過半数を占めることで政府の予算案を否決し、香港政府トップの行政長官を辞任に追い込むことなどを目標に掲げていました。

これに対し中国政府は「予算案の否決など、政府をまひさせようという目標は政権の転覆にあたり、香港国家安全維持法に違反する疑いがある」などと非難していました。

去年6月末に施行された香港国家安全維持法は、国の分裂、政権の転覆、テロ活動、それに外国の勢力と結託して、国家の安全に危害を加える行為の4つを取締りの対象としていますがこのうち「政権の転覆」の疑いで逮捕者が出るのは、今回が初めてと見られます。

米 次期国務長官「民主主義の取締りに反対」

これについて、バイデン次期政権の国務長官に指名されているブリンケン元国務副長官は、ツイッターに投稿し「民主派の大がかりな逮捕は、普遍的な権利を主張する勇敢な人たちへの攻撃だ」と批判しました。

そのうえで「バイデン・ハリス政権は香港の人たちを支持し、中国政府による民主主義の取締りに反対する」と書き込み、中国政府に強い姿勢で臨む立場を示しました。