ドイツ 小売店の営業禁止などの措置を延長 移動範囲の制限も

ドイツのメルケル首相は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、小売店の営業などを禁止している措置を今月末まで延長するとともに、感染が特に拡大している地域では移動できる範囲を制限すると発表しました。

ドイツでは去年11月に持ち帰りなどを除く飲食店の営業を禁止したのに加えて、先月からはほとんどの小売店の営業禁止や学校の閉鎖に踏み切りましたが、先月30日には死者が1129人と1日あたりでは最も多くなり警戒感が強まっています。

メルケル首相は5日、記者会見し、感染者数は依然として高い水準にあるとして今月10日までとしていた小売店の営業禁止などの措置を今月末まで延長すると発表しました。

また、過去1週間に人口10万人あたりの感染者数が200人を超えた地域では、移動できる範囲を原則として居住地から半径15キロに制限するとし、この範囲を超えた日帰りの旅行などは認めないとしています。

ドイツでは先月26日からワクチンの接種が始まりましたが、希望する人全員にワクチンが行き届くのは、夏ごろになると見られています。

メルケル首相は「冬のこの時期、変異したウイルスもあってパンデミックが最も猛威を振るうと専門家は指摘している。厳しい措置が必要不可欠だ」と述べて、より厳しい措置をとることに理解を求めました。