神奈川県 黒岩知事 病床確保へ緊急性低い入院や手術の延期要請

神奈川県の黒岩知事は、新型コロナウイルスの感染の急速な拡大で、来月にも入院患者を受け入れる病床が足りなくなるおそれがあるとして、新型コロナの患者を受け入れている県内の医療機関に対し、緊急性が低い手術を1か月ほど延期するよう要請したことを明らかにしました。

神奈川県は去年11月半ばに、すぐに新型コロナの患者を受け入れられる県内の病床を650床から1100床まで増やすよう医療機関に要請しましたが、確保できた病室は830床余りにとどまり、使用率は4日の時点で初めて80%を超えました。

黒岩知事は5日の会見で、このままのペースで感染拡大が続けば来月6日ごろには、入院が必要な患者の数が病床の数を上回るという見通しを示しました。

そのうえで、新型コロナの患者を受け入れている病院に対して、医師が延期できると判断した入院や手術を1か月ほど延期するよう要請したことを明らかにしました。

黒岩知事は「県民の皆さんにも不便をかけるかもしれないが、県民の命と地域の医療を守るために必要な対策なので理解してほしい」と呼びかけました。

また、緊急事態宣言が発出された際の対応については「感染のリスクが高い飲食の場での感染予防と、テレワークの強化に短期、集中、限定的に一気に取り組みたい」として、休業や営業時間短縮などの要請を幅広い業種に広げることは考えていないと述べました。