新型コロナ 差別や偏見なくす「シトラスリボン」 千葉 船橋

新型コロナウイルスに感染した人などへの差別や偏見をなくそうとする思いをリボンにたくす「シトラスリボンプロジェクト」という活動の一環で、家族でリボンを手作りして、新型コロナをより身近な問題として考えようとする取り組みが千葉県船橋市で行われています。

「シトラスリボンプロジェクト」は、新型コロナウイルスに感染した人や医療従事者などへの差別や偏見をなくし寄り添う気持ちを表現しようと、去年4月、愛媛県で始まったもので、特産のかんきつ類のシトラスをイメージした黄緑色のリボンがシンボルとなっています。

運動は徐々に全国に広がり、千葉県内で最も感染者の多い船橋市では、市内すべての小中学生、およそ5万人にリボンの材料を配り、家族で作ってもらう取り組みを進めています。

先月、市立海神小学校の6年1組では、担任の先生がリボンの輪は地域、家庭、職場・学校を表し、コロナに感染した人たちが安心して戻れる社会であってほしいという願いがこめられていることなどを紹介していました。

話を聞いた児童たちは「とてもすてきなことだと思う」とか「もっと広がってほしい」などと話していました。
このクラスのひとり、鈴木寛太君は材料を自宅に持ち帰り、両親と妹の4人でリボン作りに挑戦しました。

リボンを作りながら、差別や偏見の意味について家族と話し合い「差別とはコロナになった人とは遊びたくないということかな」と話した寛太君に対し、父親の俊文さんが「誰が、かかるかわからないから、せめて自分は差別はしないよという気持ちで行動したいね」と話すと、納得した様子で聞いていました。

リボンを完成させた寛太君は「コロナにかかったあとの人のことについて考えたことがなかったので、そこを話し合えてよかった。もし感染した子がいても、いつもどおり接したいです」と話していました。

俊文さんは「コロナをなくすことが難しい中で、一人一人がどう向きあって行動するか考えるきっかけになった」と話していました。

プロジェクトを始めたグループのひとり、松山大学法学部の甲斐朋香准教授は「目に見えない『共感』の気持ちを見える化するツールが提供でき、運動が広がるのはうれしいですが、それだけひぼうや中傷に心を痛める状況がまだまだあるということかもしれず、複雑な思いもあります。将来的にはリボンをわざわざつけなくても、温かく迎えられる社会となることを願っています」と話していました。