年末年始 医療機関ひっ迫 新型コロナと格闘する医療従事者

新型コロナウイルスの感染者の増加に歯止めがかからなかった年末年始。医療の現場では、病床のひっ迫が続く中、医療従事者が懸命の治療に当たりました。

入院が必要な中等症や重症患者の治療にあたっている東京・三鷹市の杏林大学病院では3日までの年末年始の6日間も新たな患者の受け入れが相次ぎました。

感染者の病床は去年11月から満床に近い状態が続いていますが、年末年始の期間中、コロナの患者のために用意していた病床がすべて埋まったことから、年明けに急きょ、新たな病床を確保して患者を入院させたということです。

さらに、救急の外来にも、感染の疑いのある人が次々とやってきました。

病院では年末年始に医療機関の休診で患者が増加する事態を想定し、発熱がある場合は、症状が軽い患者と比較的重い患者で外来を分けたうえで、人員を増やして対応に当たりました。

年明けの1月1日以降は軽症の発熱患者の受診が急増し、およそ2倍になったということです。
杏林大学病院救急総合診療科の長谷川浩教授は「感染疑いの人が多くなる中で、医療の質を保ちながら、患者を受け入れるよう努力し何とか年末年始を乗り切ったが、現場には大変な負担がかかった。今後、感染者が増えれば、コロナ以外の診療と両立させるために、さらに工夫が必要になってくる」と話していました。