緊急事態宣言 首都圏からの観光客多い静岡 熱海で戸惑いの声

菅総理大臣が東京など1都3県を対象に緊急事態宣言を発出することを検討する考えを表明したことについて、首都圏から多くの観光客が訪れる静岡県熱海市では戸惑いの声が聞かれました。

JR熱海駅前の商店街を家族で訪れた神奈川県の男性は「ずっと家にいるのもよくないので旅行に来ましたが、緊急事態宣言は『Go Toトラベル』の一時停止とは訳が違う。新年早々、出歩けなくなると寂しい。政府の対応は遅いと思う」と話していました。

干物店を営む小林雄人さんは「年末年始は思ったほど観光客が減らず、なんとか持ちこたえられたが、このタイミングでの緊急事態宣言は商売をする身としては痛手です。政府の対応は後手後手で憤りを感じます」と話していました。

また、熱海市下多賀にあるホテルでは、菅総理大臣の記者会見のあと、宿泊客から今週末以降の予約をキャンセルするかどうか検討したいという連絡が相次いでいるということです。

ホテル「ニューとみよし」の富岡篤美社長は「年末年始は思ったよりは常連を中心に宿泊客が来てホッとしたが、先行きが見えず不安はある。感染者数を考えると宣言が出るのは仕方がない。できる対策をしていくだけです」と話していました。