伝統の“仙台初売り” 新型コロナ感染防止で購入順番は抽せん

豪華な景品で知られる伝統の『仙台初売り』が行われ、ことしは、事前に抽せんで購入する順番を決めるなど、感染防止対策を取っています。

『仙台初売り』は、江戸時代に伊達家の城下町である仙台で商人の心意気を示そうと始まったとされ、豪華な景品をつけることで知られています。

仙台市中心部の商店街では伝統の初売りを1月2日に統一していて、このうち、老舗のお茶の販売店には、午前7時の開店前から130人が列を作りました。

この店では、家電製品やお菓子など豪華な景品が入った茶箱が先着順にもらえるとあって、例年、1週間ほど前から並ぶ人もいるほどですが、ことしは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、購入する順番を事前に抽せんで決めました。
並んだ人たちは順番がくると1万円以上の買い物をして、景品が入った最大70センチほどの茶箱を受け取っていました。

福島県から訪れた50代の男性は「こういうご時世だからこそ、明るい伝統は大切にすべきだと思います」と話していました。

お茶の井ヶ田一番町本店の井ヶ田健一社長は「お客様の喜ぶ顔が見られてよかったです。抽せんによって例年のような長蛇の列になることもなく、新型コロナ対策とうまく両立できました」と話していました。