菅首相 東京都との連携対応を指示 都内新型コロナ感染拡大で

東京都内で、新型コロナウイルスの感染が確認された人が1300人余りとこれまでで最も多くなる中、菅総理大臣は、西村経済再生担当大臣らから状況などの報告を受け東京都と連携して医療提供体制を確保するよう指示しました。

東京都は、31日、これまでで最も多い1337人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

菅総理大臣は、31日夕方、総理大臣官邸で、加藤官房長官、西村経済再生担当大臣、田村厚生労働大臣らと対応を協議し、各地の感染状況などの報告を受けました。

そして、西村大臣らに東京都などと連携して医療提供体制を確保するよう指示しました。

このあと、西村大臣は「感染状況などについてやり取りした。菅総理大臣からは、都道府県、特に東京都と連携して対応するようにという話があった」と述べました。

また、田村大臣は、記者団が、菅総理大臣から新たな指示はあったのかと質問したのに対し「今の状況の中でしっかり対応するようにということだ」と述べました。

菅首相「医療体制しっかり確保 感染拡大回避に全力」

菅総理大臣は記者団に対し、東京都の感染状況について「明らかに増加傾向にあり、大変厳しい認識をしている。3大臣と状況を整理して、まずは自治体としっかりと連携し、この休み期間中に医療体制を確保することを指示した」と述べました。

そのうえで感染対策の基本はマスクの着用と手洗い、3密の回避だとして、東京をはじめとする感染拡大地域では、不要不急の外出をできるだけ控えるよう重ねて呼びかけました。

一方、記者団が、緊急事態宣言の発出を検討する考えがあるか質問したのに対し、菅総理大臣は、「医療体制をしっかり確保して、感染拡大回避に全力を挙げることが大事だと思っている」と述べました。

西村経済再生相「初詣含め不要不急の外出自粛を」

東京都の新型コロナウイルスの感染状況をめぐり、西村経済再生担当大臣は31日夜、ツイッターで、小池知事と電話で会談して危機感を共有したと明らかにし、首都圏では初詣を含め不要不急の外出を自粛するよう重ねて呼びかけました。

東京都内では31日、新型コロナウイルスの感染が確認された人が1300人余りとこれまでで最も多くなり、菅総理大臣は、西村経済再生担当大臣らに東京都と連携して医療提供体制を確保するよう指示しました。

このあと、西村大臣は、みずからのツイッターにメッセージを投稿し「陽性者の報告数は曜日や休日の影響があるため、ならしてみて判断する必要があるが、関係大臣と極めて厳しい認識を 共有した」として、分析を急ぐ考えを示しました。

また、東京都の小池知事と電話で会談し、強い危機感を共有したと明らかにしました。

そして「感染がここまで拡大すると、人と人の接触機会を減らすしかない」として、東京をはじめ感染拡大が継続している首都圏では、初詣を含め不要不急の外出を自粛するよう重ねて呼びかけました。

立民 枝野代表「一刻も早く緊急宣言を」

一方、立憲民主党の枝野代表は、みずからのツイッターに動画を投稿し「私たちは、早くから地域を限定してでも緊急事態宣言を出すべきだと主張してきたが、残念ながら実現できず、さらに深刻な感染状況になっている。年末年始ではあるが、政府・与党に対し、1日も早く、一刻も早く、緊急事態宣言を発出するよう、さらに強く求めていく」と訴えました。