中国 製造業の景況感指数 持ち直し続く 回復ぶり反映する形に

中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、小幅に低下したものの、景気判断の節目となる水準を10か月連続で上回り、中国経済の持ち直しが続いていることを示しています。

中国国家統計局は毎月、製造業3000社を対象に景況感を調査する製造業PMI=購買担当者景況感指数を発表しています。

31日発表された今月の製造業PMIは51.9と、先月より0.2ポイント低下したものの、景気判断の節目となる50は上回りました。

これは、コンピューターや通信機器など幅広い業種で生産と新規の受注がいずれも高い水準だったことや新規の輸出向けの受注を示す指数も節目の水準を上回ったことなどが要因です。

中国の製造業PMIは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ことし2月には、データが確認できる2005年以降で最低の水準に落ち込みましたが、その後は10か月連続で節目の水準を上回っていて、中国経済の回復ぶりを反映する形となっています。

一方、企業の規模別の指数では、小規模な企業は先月よりも1.3ポイント悪化して48.8となり、当局は原材料や物流コストの上昇が企業の収益を圧迫していると懸念を示していて、企業の規模による回復度合いの差が課題となっています。