コロナ変異ウイルス広がるイギリス 外出制限など規制強化

イギリスでは感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスがロンドンを中心とする地域以外にも広がっていて、31日から外出制限をはじめとする厳しい措置がさらに多くの地域で実施されることになりました。

変異したウイルスの感染はロンドンを含むイングランド南東部を中心に広がっていて、これらの地域では外出を制限し生活必需品を扱う店以外は営業を原則禁止とする厳しい措置がとられています。

こうした対策にもかかわらず、イギリスでは30日には1日当たりの新たな感染者数が2日連続で5万人を超え、亡くなった人の数はことし4月以来最も多い981人となり、事態は一段と深刻になっています。

変異したウイルスの感染はロンドンなどで急速に拡大しているだけでなく、イングランド中部や北西部といったほかの地域にも広がっています。

このため、31日からはさらに多くの地域でロンドンなどと同じ厳しい措置が実施されることになり、イングランドの人口のおよそ8割が外出制限などの規制を受けることになりました。

記者会見でジョンソン首相はこの日、国内の製薬大手アストラゼネカなどが開発したワクチンを承認したものの、依然としてパンデミックのまっただ中にあるとして「ウイルスを封じ込める努力をさらに強めなくてはならない。厳しい措置の実施は極めて残念だが、今は行動が必要だ」と述べて、市民に理解を求めました。