バスツアー 休憩中の換気や車内の食事禁止を 国立感染症研究所

10月、参加者などが新型コロナウイルスに感染した北海道でのバスツアーについて、国立感染症研究所が報告書を公開しました。マイクロ飛沫や接触によって感染が広がった可能性があるとして、ツアーでは休憩中の換気や車内での食事の禁止といった対策を取ることが望ましいとしています。

10月、東京の読売旅行が北海道で実施したバスツアーでは乗客など19人が新型コロナウイルスに感染し、国立感染症研究所が12月、報告書を公開しました。
それによりますと、バスの車内では、最初に感染が確認された人を中心に、空気の流れに沿って感染者が確認されたということです。乗客などが密集し、かつ密閉された状況だったため、接触に加えて、ごく小さな「マイクロ飛沫」でも感染が広がった可能性があるとしています。

乗客と乗務員は常にマスクを着けていたことから、報告書では、さらなる感染対策として、頻繁に触れる場所を中心に清掃や消毒をし、休憩時の換気や、軽食を含めた食事の禁止といった対応を取ることが望ましいとしています。

また、こうしたツアーは高齢者の参加が多く、濃厚接触者の速やかな特定が求められる一方、広域での対応が必要なことから、国が旅行会社と役割を分担し、訓練を実施することなども求めています。