コロナ変異ウイルス拡大 イギリスの感染者 前日より1万人増

変異した新型コロナウイルスの感染が拡大しているイギリスでは、1日あたりの新たな感染者数が、これまでで最も多かった前の日より1万人以上増えて5万人を超えました。病床がひっ迫するのではないかという懸念が強まっています。

イギリスでは、ロンドンを含むイングランドの南東部などで感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染が広がっていて、外出制限を含む厳しい措置がとられています。

1日あたりの新たな感染者数が5万3135人 前日より1万人増

ただ、感染の拡大に歯止めはかかっておらず、29日には、1日あたりの新たな感染者数が5万3135人となり、これまでで最も多かった前の日よりも1万人以上多くなりました。

また、亡くなった人は414人で累計で7万1000人を超えています。

病床ひっ迫の懸念も

病院で治療を受ける人も増加していて、特に、ロンドンのあるイングランドでは入院している人が2万人を超え、ことし春に感染が広がった際のピーク時を上回りました。

病床がひっ迫するのではないかという懸念が強まっていて、ハンコック保健相は29日、みずからのツイッターに「われわれの医療が新型コロナウイルスによってかつてない圧力にさらされている」などと投稿しました。

イングランドでは、外出制限といった厳しい規制の対象となる地域が近く拡大される見通しだと地元メディアは伝えています。

変異した新型コロナウイルス アメリカで初確認

アメリカ・コロラド州の保健当局は29日、イギリスなどで見つかっている変異した新型コロナウイルスの感染例を確認したと発表しました。

コロラド州の保健当局は、変異したウイルスがアメリカ国内で確認されたのはこのケースが初めてだとしています。

保健当局によりますと、感染したのは州内に住む20代の男性で旅行歴はなく、いまは隔離状態に置かれているということで、この男性と濃厚接触した人がいないか調査を行っています。