新型コロナ 武漢で情報発信の元弁護士実刑で 米が中国を非難

新型コロナウイルスの感染拡大が最初に確認された中国・湖北省武漢で、ウイルスに関連したうその情報をインターネット上で流したとして起訴された元弁護士が懲役4年の実刑判決を受けたことについて、アメリカのポンペイオ国務長官は声明を発表して強く非難しました。

中国・上海の元弁護士の張展氏はことし2月以降、新型コロナウイルスの感染が拡大していた武漢に入り、当局の感染対策など現地の情報をインターネット上で発信しましたが、うその情報を流したとして当局に拘束され、今月28日、裁判所が懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

これに対し元弁護士側は、不当な判決だとしています。

ポンペイオ国務長官 声明を発表

この判決について、アメリカのポンペイオ国務長官は29日、声明を発表し「中国共産党は重要な公衆衛生に関する情報であっても党の公式見解に疑念を抱く人々を黙らせるためならなんでもすることを改めて示した」と非難しました。

そのうえで「武漢での新型コロナウイルスの感染拡大について、中国共産党は当初から情報を制限し、操作し、本当のことを伝えようとする人々を黙らせてきた」としています。

トランプ政権はこれまで、感染拡大の責任は中国にあると繰り返し強調してきましたが、今回、改めて厳しい姿勢を示した形です。