年末年始の帰省 例年のような混雑なし 新幹線乗車率も大幅低下

年末年始の帰省ラッシュの時期に入っていますが、ことしは新型コロナウイルスの影響で新幹線の乗車率も大幅に低くなっていて、JR東京駅や福岡県のJR博多駅などでは例年のような混雑は見られなくなっています。

JR東京駅では

いつもの年なら帰省や旅行に出かける人で混雑するJR東京駅。

新幹線のホームでは、29日の午前中、スーツケースを持った家族連れなどが列車に乗り込む姿が見られましたが、特に混雑はしていませんでした。

7歳の孫と仙台に行く千葉県の72歳の女性は、「孫の父親が単身赴任で半年間会えておらず、“どうしても会いたい”というので、前日まで悩みに悩みましたが行くことにしました。マスクをして電車の中では会話を控え、駅にも車で迎えに来てもらい、現地での外出も控えたいと思います」と話していました。

駅の構内にある全国各地の駅弁を販売する人気店でも、客足は例年の3割程度にとどまっているということです。

店員の女性は「例年は本社からも応援が来て社員総出になるのですが、きょうはお客様は平日のお昼並みぐらいで、こんな年末は初めてで驚いています」と話していました。

JRによりますと、29日午後午後4時までの新幹線の自由席の乗車率は、5%~40%程度の列車が目立ち、この時期としてはかなり低い水準となっています。

福岡 JR博多駅は

JR博多駅でも、ことしは新型コロナウイルスの影響で新幹線のホームでは乗客が少なく混雑は見られませんでした。

大阪から帰省したという女性は「帰省の前にPCR検査を受けてきました。自宅でゆっくりと過ごしたいです」と話していました。

また、広島から帰省した大学生の男性は「ことしは大学の授業やサークルが休みになり、何もないように感じた1年でした。実家では充実した時間を過ごしたいです」と話していました。

JR西日本によりますと、山陽新幹線の下りで博多駅に午前11時半ごろに到着した「のぞみ5号」の自由席の乗車率が20%となるなど、例年よりも大幅に落ち込んでいます。

また、来月5日までの年末年始の期間中指定席の予約は去年の3割ほどにとどまっているということです。

上りのピークは来月3日が見込まれ、JRは利用者にはマスクの着用や車内での会話を控えることなどを呼びかけています。

高速道路 東名下りで渋滞 ほかは全国で目立った混雑は見られず

日本道路交通情報センターによりますと、高速道路は午前11時現在、東名高速道路の下りが神奈川県綾瀬市の綾瀬バス停付近を先頭に19キロの渋滞となっています。

このほかには、全国で目立った混雑はみられないということです。