コロナ変異ウイルス確認の南アフリカ 外出制限など強化へ

変異した新型コロナウイルスが確認されている南アフリカのラマポーザ大統領は、急速な感染拡大を食い止めるため、外出制限などを強化すると発表しました。

南アフリカの1日当たりの感染者数は7月にピークを迎えたあと落ち着いていましたが、先月下旬から再び増え、保健当局は、現在のいわゆる第2波の背景には変異株があるという見方を示しています。

ラマポーザ大統領は28日夜、国民向けにテレビ演説し「新規の感染者数がこれまでになかった速さで増えている。変異したウイルスは国中に広がっていて、感染力が強いとみられる」と述べました。

そのうえで、感染の拡大を食い止めるためだとして、屋内外での集会を禁じることや、レストランや商店などの営業を午後8時までに短縮すること、それに夜間の外出禁止令の時間を拡大することなど外出制限の強化を発表しました。

また、飲酒に伴う暴力事件や交通事故の増加が、すでにひっ迫している医療体制の負担になっていることを受けて、酒の販売や提供が禁じられました。

酒の販売禁止の措置がとられるのはこれで3回目です。

ラマポーザ大統領は感染者や入院患者の数が減少すれば、こうした措置を見直すとしたうえで、国民にマスクの着用など対策を徹底するよう呼びかけました。