ロシア 国産コロナワクチンの接種対象を拡大 プーチン大統領は

ロシアの首都モスクワでは、新型コロナウイルスの国産ワクチンの大規模接種が、60歳以上の人も含めて対象を大幅に拡大して行われています。これを受けて68歳のプーチン大統領も接種するのか関心を集めています。

ロシアでは、新型コロナウイルスの感染者が連日2万5000人以上新たに確認され、これまでの感染者も300万人を超えるなど厳しい状況が続いています。

首都モスクワでは、今月5日から医療関係者などに対する国産ワクチン「スプートニクV」の大規模接種が行われていますが、28日からは、それ以外の職種も含めて対象が大幅に拡大されました。

今回60歳以上の人も対象となったことからモスクワの医療施設には高齢の人も接種に訪れ、60代の女性はNHKに対して「ワクチンを接種できるのを待っていました。多くの人が受ければ感染は収まるでしょう」と話していました。

ワクチンをめぐってプーチン大統領は、68歳という年齢を理由に接種を控えているとしていましたが、今月26日、保健当局は、このワクチンを60歳以上の人にも接種することを許可し、プーチン大統領も接種するのか関心を集めています。

ロシアでは、スプートニクVを含めて2つの国産ワクチンが承認されていますが、今月行われた世論調査でも、6割の人が「臨床試験がすべて終わっていない」「副反応が怖い」などの理由で「接種しない」と答えるなど、ワクチンの安全性や有効性を疑問視する人も多くいるのが実情です。