“医療崩壊の瀬戸際” 広島県医師会など4団体が窮状訴える

新型コロナウイルスの感染が急速に広がっていることを受けて、広島県の医師会など4つの団体が共同で記者会見し「医療崩壊の瀬戸際にあり、感染者の増加を抑え込まないと救える命を救えなくなる」と述べて、窮状を訴えました。

NHKのまとめでは、広島県は直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は25.32人と全国で4番目に多く、感染が急速に広がっています。

県内の医療体制がひっ迫していることを受けて、広島県の医師会と歯科医師会、薬剤師会、看護協会の4つの団体の代表は28日に県庁で共同の記者会見を開き、感染拡大を抑えるために早急な対応が必要だと訴えました。

この中で、広島県医師会の松村誠会長は「医療崩壊の瀬戸際にあり、感染者の増加を抑え込まないと、新型コロナ以外の患者の治療もできなくなり救える命を救えなくなる」と窮状を述べたうえで市民に対し、感染拡大地域との間の往来を控えてほしいなどと訴えました。

会見に先立って4つの団体は、県の担当者に要望書を手渡し、医療崩壊を招かないためにも一層の感染防止の取り組みを進めるよう求めました。

要望を受けた広島県の木下栄作健康福祉局長は「医療従事者の皆さんが昼夜を問わず懸命に取り組んでいることに感謝しています。県として、年末年始も総力を挙げて感染防止に取り組むので引き続きご尽力お願いします」と話していました。