出版物の販売額 16年連続で減少 コミックス好調も旅行ガイド減

ことしの国内の出版物の販売額は、新型コロナウイルスの影響でコミックスなどの需要が高まったものの、雑誌の売り上げの大幅な落ち込みなどによって推計で去年よりおよそ2%減少し、16年連続で前の年を下回る見通しとなりました。

出版業界の調査や研究を行う出版科学研究所のまとめによりますと、ことし国内で出版された書籍と雑誌の売り上げは、1月から11月までの販売実績をもとにした推計で、去年よりおよそ2%少ない1兆2100億円台となる見込みです。

新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす時間が増え、コミックスや児童書などの需要が高まったものの、雑誌の大幅な落ち込みなどによって16年連続で前年を下回る見通しとなりました。

このうち書籍の売り上げは、児童書や参考書が好調だった一方、旅行の制限が続いたことで旅行ガイドの売り上げが大きく落ち込み、前の年を1%ほど下回って6600億円程度になる見込みです。

雑誌の売り上げは、漫画「鬼滅の刃」の爆発的なヒットによってコミックスの売り上げが伸びた一方、定期刊行されている雑誌が発行部数を減らしたり休刊となったりして売り上げを大幅に落とし、前の年を2%ほど下回る5500億円程度と見込まれています。

一方、調査結果がまとまっていない電子出版は市場規模の拡大が続く見通しだということです。

出版科学研究所は「紙の出版物だけで見ると数字は落ちているが、電子を含めれば売り上げは上向いており、コロナ禍で出版物の需要が根強いことも実感できた」としています。