スポーツクライミング複合 ジャパンカップ 女子は野中が2連覇

スポーツクライミングの複合の日本一を決めるジャパンカップが行われ、女子は今月、東京オリンピックの代表に内定した野中生萌選手が2連覇しました。

大会は、スポーツクライミングの東京オリンピックの実施種目で、3種目の総合成績で争う複合の日本一を決めるもので、愛媛県西条市で新型コロナウイルスの感染対策として観客を入れずに行われました。

女子で去年の大会を制した野中選手は、オリンピックの代表選考基準をめぐる競技団体同士の1年以上続いた対立がスポーツ仲裁裁判所の判断で終わったことで、今月12日に代表に内定しました。

代表内定後、初の公式戦となった野中選手は、スピード2位、ボルダリング1位、リード1位で、3つの順位をかけ算し合計2ポイントで2連覇を果たしました。

野中選手は、ボルダリングで、「課題」と呼ばれる3つのコースのうち2つで完登するなど、屋外で冷え込みの厳しい環境でも持ち味の力強い登りを披露しました。

男子は、藤井快選手がスピード5位、ボルダリング1位、リード3位の合計15ポイントで初優勝しました。

この大会に東京オリンピック代表に内定している男子の楢崎智亜選手と原田海選手、女子の野口啓代選手は出場しませんでした。

野中 「目標は金メダル」

優勝した野中生萌選手は「最初のスピードで手を滑らせるミスが出て心が折れかけたが、その後のボルダリングとリードで練習してきたことを信じてやるべきことに集中しベストを尽くせた。2連覇できてものすごく気持ちよい」と笑顔で話していました。

オリンピックシーズンとなる来年に向けては「コロナで大会がどうなるかわからない状況だが、私自身は目標の金メダルに向けて頑張りたい」と話していました。

男子初優勝の藤井 「五輪代表内定の原田選手と話し ふんぎり」

男子で初優勝した藤井快選手は、東京オリンピックを目指していましたが、今月に示されたスポーツクライミングの代表選考基準をめぐるスポーツ仲裁裁判所の判断により、選考レースの終了を余儀なくされ、オリンピックへの道が途中で閉ざされた立場でした。

この大会に向けては「心にショックが残りモチベーションが上がらなかったが、大会の2日前にオリンピック代表に内定した原田海選手に練習場で会い、『おめでとう、がんばってね』と話してふんぎりがついた。自分の中で東京オリンピックが完全に終わり、気持ちを切り替えられた」とライバルにかけたことばで前を向けたことを明かしました。

28歳の藤井選手は、社員として勤めていたクライミングジムを年内で退社し、来年からプロクライマーとなって2024年のパリオリンピックを目指すということで、「ことしコロナによって試合が消えてしまうことを経験し、また、30歳手前といつ引退してもおかしくない年齢になり、人生後悔したくない、と思った。来年からはすべての大会で勝つつもりで臨む」と話し、新たな一歩を踏み出します。