「Emotet」「IcedID」の被害増加 年末年始前に対策を

内閣サイバーセキュリティセンターは、企業などに対して、年末年始の連休に入る前に社内のソフトウエアが最新の状態に保たれているかや外部から不正なアクセスが可能な状態になっていないかなど、改めて確認してほしいと注意を呼びかけています。

内閣サイバーセキュリティセンターによりますと、12月に入ってから、知り合いや取引先を装った巧妙な偽のメールで届けられ、感染すると連絡先などを盗み取って、さらに感染を広げる「Emotet」(えもてっと)や「IcedID」(あいすどあいでぃー)と呼ばれるコンピューターウイルスの被害の報告が増えています。

攻撃者は、こうしたコンピューターウイルスへの感染をきっかけに、より深刻なサイバー攻撃を仕掛けようとすることがあります。

センターは、テレワークの広がりで、比較的セキュリティーの弱い自宅などからのアクセスも増えていることからリスクが高まっているとしています。

企業などに対しては、連休に入る前に社内のパソコンのソフトウエアが最新の状態に保たれているかや外部から不正なアクセスが可能な状態になっていないか、またクラウドサービスでは、多要素認証などを行っているかなどを確認してほしいと呼びかけています。

内閣サイバーセキュリティセンターの吉川徹志参事官は「攻撃者は発見が遅れがちになる連休を狙ってくるおそれもあり、早急な対応が取れる体制を整えておいてほしい」と話しています。