コロナ感染拡大防止「会う人はコミュニティー内限定が重要」

新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、菅総理大臣は会見で、できるかぎり会合を控えるなど協力を呼びかけました。
政府の分科会でAIを使った解析で対策の検討に当たっている東京大学の大澤幸生教授は、会う人を家庭や学校、それに職場など、ふだん会う人に限定することが重要だと指摘しています。

大澤教授は人間の特定の場所に集まろうとする性質や、集まった場所で関係を広げていることに着目し、AIを使って感染拡大をシミュレーションしました。

その結果、会う人を家庭や学校、それに職場などふだんのコミュニティー内に限定すれば、一緒に食事や外出などをしても感染拡大につながるリスクは低い一方、ふだんのコミュニティーの外の人との接触が多くなるほどリスクが高くなり、その数がふだんのコミュニティーの人数を超えると一気にリスクは高まるとしています。

また外出の自粛が行われ、せっかく感染拡大が収まり始めても、早い段階でコミュニティーの外での接触が増えると、再び拡大させる要因になるとしています。

大澤教授は「自粛が呼びかけられている期間のあとも、ふだん会わない人との接触は感染拡大につながるリスクを高めるため、その後もしばらくは会う人をコミュニティー内にできるかぎりとどめることが重要だ」と話しています。