東京都 年末年始 約1300の医療機関がコロナ疑いの発熱患者診察

休診する医療機関が増える年末年始に、都内で新型コロナウイルスの感染が疑われる発熱患者を診察する医療機関は、およそ1300か所となりました。

東京都は、年末年始に感染が疑われる発熱患者の診療を行った医療機関に協力金を支払い、検査や診療体制の確保を目指しています。

現在、都内には新型コロナウイルスの検査・診療を行う医療機関がおよそ3400か所ありますが、このうち、今月29日から来月3日までのいずれかの日に診療を行うと届け出た医療機関はおよそ1300か所となりました。

対象となる医療機関のうちの4割近くが診療を行うことになり、東京都は、「通常の土日や祝日だと1つの区市町村で多くても数か所しか対応できる医療機関がない。それと比較するとできるかぎりの体制は確保できたと思っている」と話しています。

都は今後、届け出のあった医療機関の情報を保健所や医師会と共有して患者を医療につなげる体制を整えたいとしています。

世田谷区 トレーラーハウス利用の臨時診療所

地域の医師会のなかには臨時の診療所を設けて患者の受け入れ体制を確保する動きもあります。

このうち、都内で最も人口が多い世田谷区の医師会では、新型コロナウイルスの疑いがある患者の診療と検査ができる臨時の診療所を設け、24日から診察を始めました。

使っているのは、コンテナを利用した「トレーラーハウス」で、静岡県の企業から無償で借り受けました。内部に、検査と診療を行うスペースがあり換気のための装置も設置されています。区医師会に所属している医師などが毎日、交代で対応します。

平日は午後1時から3時まで、今月29日から来月4日は昼間の2時間に加えて午後5時から10時の夜間も診療にあたります。診療や検査を受けるには、かかりつけ医や都や区の相談センターに電話をして予約が必要です。

区の医師会では、年末年始が終わったあとも来年3月ごろまではこのトレーラーハウスでの診療を続ける予定です。

世田谷区医師会の窪田美幸 会長は「できるかぎりのことは頑張っていこうという思いでやっています。症状が出た時には我慢しないで受診してほしい」と話していました。