神奈川県 療養先のホテルでの対応 マニュアル整備へ

神奈川県で新型コロナウイルスに感染した男性が、県が用意した療養先のホテルで死亡した問題で、県は患者の容体が悪化したり、連絡が取れなくなったりした場合の対応方法が具体的に決まっていなかったとして、今後、マニュアルを整備することになりました。

神奈川県では今月11日、軽症と診断されホテルで療養していた50代の男性が、新型コロナによる急性気管支肺炎で死亡しました。

男性は午前中、血液中の酸素濃度が低い状態でしたが、医師の診察は行われず経過観察となったほか、連絡がとれなくなってから看護師などが部屋を訪れるまでに4時間近くかかっていました。

23日、この問題について県議会の委員会で審議され、委員からは当時の対応をどのように検証しているのか質問が相次ぎました。

これに対し県の担当者は「体調が悪化した場合、『経過観察を強化する』などとされていたが、医師が診察する基準や安否確認のやり方など、詳細な対応方法を決めていなかった」と述べ、今後、具体的な状況を想定した対応マニュアルを整備する考えを示しました。

委員会で、県医療危機対策本部室の篠原仙一室長は「療養施設には県の職員や看護師など、さまざまな人がいるので、誰がどう動くのか事前に決めておくことが必要だったと考えている。改めて緊張感を持って対応にあたりたい」と話していました。