新型コロナ 年末年始の医療体制 都道府県ごとの問い合わせ先

いまだ収束のめどが立たない新型コロナウイルス。国や自治体は、年末年始も多数の患者が出るおそれがあるとして、医療体制の整備を急いでいます。

年末年始に発熱など新型コロナウイルスの感染を疑う症状がでた場合どこに相談すればよいのか。年末年始でかかりつけ医が休診していたり、そもそもかかりつけ医がいなかったりする場合の各都道府県の問い合わせ窓口をまとめました。

厚労省 都道府県に十分な診療体制確保求める

年末年始の医療体制について厚生労働省は今月、各都道府県に通知を出し、地域の医療機関や医師会と連携して、十分な診療体制を確保するよう求めました。

また、感染の疑いのある人から相談を受け付ける都道府県の「受診・相談センター」についても、かかりつけ医の休診などで通常より多くの相談が想定されるとして、必要に応じて人員や電話回線を拡充するよう呼びかけています。

まずは「かかりつけ医」に電話で相談を

年末年始に発熱など新型コロナウイルスの感染を疑う症状がでた場合、どこに相談すればよいのか。

厚生労働省は、まずはふだん診療してもらっている「かかりつけ医」に電話で相談してほしいとしています。

しかし、年末年始で休診していたり、そもそもかかりつけ医がいなかったりする場合は自治体が開設している「受診・相談センター」や「発熱相談センター」などの窓口に電話し、案内された医療機関を受診するよう呼びかけています。

相談先に迷ったら

各都道府県がホームページで公表している問い合わせ窓口の一覧です。問い合わせできる時間帯が異なりますので、詳しくは各都道府県のホームページをご確認ください。
<北海道>
札幌市保健所 救急安心センターさっぽろ 011-272-7119(#7119)
旭川市保健所 0166-25-1201
函館市受診・相談センター 0120-568-019
小樽市発熱者相談センター 0570-080185
北海道新型コロナウイルス感染症健康相談センター
(上記以外にお住まいの方) 0800-222-0018

<青森県>
新型コロナウイルス感染症コールセンター 0120-123-801

<岩手県>
受診・相談センター(コールセンター) 019-651-3175

<宮城県>
受診・相談センター(コールセンター) 022-211-3883
または022-211-2882

<秋田県>
あきた新型コロナ受診相談センター(コールセンター)
018-866-7050

<山形県>
受診相談コールセンター 0120-88-0006

<福島県>
受診・相談センター 0120-567-747

<茨城県>
受診・相談センター 029-301-3200

<栃木県>
受診・相談センター(コールセンター) 0570-052-092

<群馬県>
群馬県受診・相談センター 0570-082-820

<埼玉県>
埼玉県受診・相談センター 048-762-8026

<千葉県>
千葉県発熱相談コールセンター 03-6747-8414

<東京都>
東京都発熱相談センター 03-5320-4592

<神奈川県>
発熱等診療予約センター 0570-048914

<新潟県>
新潟県新型コロナ受診・相談センター 025-256-8275

<富山県>
新川厚生センター 0765-52-2647
新川厚生センター魚津支所 0765-24-0359
中部厚生センター 076-472-0637
高岡厚生センター 0766-26-8414
高岡厚生センター射水支所 0766-56-2666
高岡厚生センター氷見支所 0766-74-1780
礪波厚生センター 0763-22-3512
礪波厚生センター小矢部支所 0766-67-1070
富山市保健所 076-461-7511

<石川県>
石川県発熱患者等受診相談センター(コールセンター) 0120-540-004

<福井県>
受診・相談センター 0776-20-0795

<山梨県>
山梨県新型コロナウイルス感染症受診・相談センター 055-223-8896
甲府市受診・相談センター※甲府市の方 055-237-8952

<長野県>
佐久保健福祉事務所 0267-63-3178
上田保健福祉事務所 0268-25-7178
諏訪保健福祉事務所 0266-57-2930
伊那保健福祉事務所 0265-76-6822
飯田保健福祉事務所 0265-53-0435
木曽保健福祉事務所 0264-25-2227
松本保健福祉事務所 0263-40-1939
大町保健福祉事務所 0261-23-6560
長野保健福祉事務所 026-225-9305
北信保健福祉事務所 0269-67-0249
長野市保健所 026-226-9964

<岐阜県>
岐阜保健所 058-380-3004
西濃保健所 0584-73-1111
関保健所 0575-33-4011
可茂保健所 0574-25-3111
東濃保健所 0572-23-1111
恵那保健所 0573-26-1111
飛騨保健所 0577-33-1111
岐阜市保健所 058-252-0393

<静岡県>
静岡市保健所 0570-08-0567
浜松市保健所 0120-368-567
賀茂保健所 050-5371-0561
熱海保健所 050-5371-0561
東部保健所 050-5371-0561
御殿場保健所 050-5371-0561
富士保健所 050-5371-0561
中部保健所 050-5371-0561
西部保健所 050-5371-0561

<愛知県>
名古屋市受診相談センター(コールセンター) 052-249-3703
豊橋市保健所 0532-39-9119
岡崎市保健所 0564-23-5074
豊田市保健所 0565-34-6586
一宮保健所 0586-72-1699
瀬戸保健所 0561-21-1699
春日井保健所 0568-31-2189
江南保健所 0587-55-1699
清須保健所 052-400-2499
津島保健所 0567-24-6999
半田保健所 0569-21-3342
知多保健所 0562-32-1699
衣浦東部保健所 0566-22-1699
西尾保健所 0563-54-1299
新城保健所 0536-23-5999
豊川保健所 0533-86-3177

<三重県>
桑名保健所 0594-24-3619
鈴鹿保健所 059-392-5010
津保健所 059-223-5345
松阪保健所 0598-50-0518
伊勢保健所 0596-27-5140
伊賀保健所 0595-24-8050
尾鷲保健所 0597-23-3456
熊野保健所 0597-89-6161
四日市市保健所 059-352-0594

<滋賀県>
受診・相談センター(大津市) 077-526-5411
受診・相談センター(大津市以外) 077-528-3621

<京都府>
きょうと新型コロナ医療相談センター 075-414-5487

<大阪府>
大阪市保健所 06-6647-0641
堺市保健所 072-228-0239
高槻市保健所 072-661-9335
東大阪市保健所 072-963-9393
豊中市保健所 06-6151-2603
枚方市健康福祉部 072-841-1326
八尾市保健所 072-994-0668
寝屋川市保健所 072-829-8455
吹田市保健所 06-7178-1370

大阪府池田保健所 06-7166-9911
大阪府茨木保健所 06-7166-9911
大阪府守口保健所 06-7166-9911
大阪府四條畷保健所 06-7166-9911
大阪府藤井寺保健所 06-7166-9911
大阪府富田林保健所 06-7166-9911
大阪府和泉保健所 06-7166-9911
大阪府岸和田保健所 06-7166-9911
大阪府泉佐野保健所 06-7166-9911

<兵庫県>
新型コロナウイルス健康相談コールセンター 078-362-9980
神戸市保健所 078-322-6250
姫路市保健所 079-289-0055
尼崎市保健所 06-4869-3015
西宮市保健所 0798-26-2240
あかし保健所 078-918-5439

芦屋健康福祉事務所 0797-32-0707
宝塚健康福祉事務所 0797-62-7304
伊丹健康福祉事務所 072-785-9437
加古川健康福祉事務所 079-422-0002
加東健康福祉事務所 0795-42-9436
中播磨健康福祉事務所 0790-22-1234
龍野健康福祉事務所 0791-63-5140
赤穂健康福祉事務所 0791-43-2321
豊岡健康福祉事務所 0796-26-3660
朝来健康福祉事務所 079-672-0555
丹波健康福祉事務所 0795-73-3765
洲本健康福祉事務所 0799-26-2062

<奈良県>
新型コロナ・発熱患者受診相談窓口 0742-27-1132

<和歌山県>
和歌山県コールセンター 073-441-2170

<鳥取県>
受診相談センター 0120-567-492

<島根県>
松江保健所 0852-33-7638
雲南保健所 0854-47-7777
出雲保健所 0853-24-7017
県央保健所 0854-84-9810
浜田保健所 0855-29-5967
益田保健所 0856-25-7011
隠岐保健所 08512-2-9900

<岡山県>
岡山市保健所 086-803-1360
倉敷市保健所 086-434-9819
備前保健所 086-272-3934
備前保健所東備支所 0869-92-5180
備中保健所 086-434-7072
備中保健所井笠支所 0865-69-1675
備北保健所 0866-21-2836
備北保健所新見支所 0867-72-5691
真庭保健所 0867-44-2990
美作保健所 0868-23-0163
美作保健所勝英支所 0868-73-4054

<広島県>
広島市各保健センター 082-241-4566
呉市保健所 0823-22-5858
福山市保健所 084-928-1350
広島県各保健所 082-513-2567

<山口県>
岩国健康福祉センター 0827-29-1523
柳井健康福祉センター 0820-22-3631
周南健康福祉センター 0834-33-6423
山口健康福祉センター 083-934-2533
山口健康福祉センター防府支所 0835-22-3740
宇部健康福祉センター 0836-31-3203
長門健康福祉センター 0837-22-2811
萩健康福祉センター 0838-25-2667
下関市立下関保健所 083-250-7778

<徳島県>
受診・相談センター 0570-200-218

<香川県>
香川県新型コロナウイルス健康相談コールセンター 0570-087-550

<愛媛県>
受診相談センター 089-909-3483

<高知県>
新型コロナウイルス健康相談センター 088-823ー9300

<福岡県>
福岡市新型コロナウイルス感染症相談ダイヤル 092-711-4126
北九州市新型コロナウイルス専用ナビダイヤル 0570-093-567
久留米市新型コロナウイルス相談センター 0942-30-9335
筑紫保健福祉環境事務所 092-707-0524
粕屋保健福祉事務所 092-939-1746
糸島保健福祉事務所 092-322-5579
宗像・遠賀保健福祉環境事務所 0940-36-6098
嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所 0948-21-4972
田川保健福祉事務所 0947-42-9379
北筑後保健福祉環境事務所 0946-22-9886
南筑後保健福祉環境事務所 0944-68-5224
京築保健福祉環境事務所 0930-23-3935

<佐賀県>
受診・相談センター 0954-69-1102

<長崎県>
長崎市保健所 095-801-1712
佐世保市保健所 0956-25-9809
西彼保健所 095-856-5059
県央保健所 0957-26-3306
県南保健所 0957-62-3289
県北保健所 0950-57-3933
五島保健所 0959-72-3125
上五島保健所 0959-42-1121
壱岐保健所 0920-47-0260
対馬保健所 0920-52-0166

<熊本県>
発熱患者専用ダイヤル 0570-096-567

<大分県>
受診相談センター 097-506-2755

<宮崎県>
新型コロナウイルス感染症受診・相談センター 0985-78-5670

<鹿児島県>
鹿児島市保健所 099-216-1517
指宿保健所 0993-23-3854
加世田保健所 0993-53-2315
伊集院保健所 099-273-2332
川薩保健所 0996-23-3165
出水保健所 0996-62-1636
大口保健所 0995-23-5103
姶良保健所 0995-44-7956
志布志保健所 099-472-1021
鹿屋保健所 0994-52-2106
西之表保健所 0997-22-0018
屋久島保健所 0997-46-2024
名瀬保健所 0997-52-5411
徳之島保健所0997-82-0149

<沖縄県>
新型コロナウイルス感染症相談窓口(コールセンター) 098-866-2129

東京 大阪 北海道の取り組み

1年で最も手薄になると言われる年末年始の医療体制。各地の自治体では、なんとか体制を維持してもらうための取り組みを進めています。
<東京都>
年末年始の医療体制を一定程度、維持するため、患者を受け入れた医療機関に協力金を支給します。

今月29日から来月3日までの6日間に、入院患者を受け入れた場合は、1日1人当たり重症者で30万円、中等症や軽症者で7万円の協力金を支払います。

また、感染が疑われる発熱患者などを診察する場合は、4時間で15万円を支払うほか、薬局には1日8時間以上営業した場合に、3万円の協力金を支給します。

東京都によりますと、新型コロナの疑いがある発熱患者を診療するおよそ3200の医療機関のうち、21日の時点でおよそ800か所から届け出があり、年末年始のいずれかの日に診療にあたる見通しだということです。
<大阪府・大阪市>
大阪府は医療機関への協力金を支給する方針です。感染が疑われる患者にPCR検査などを行った医療機関には1人につき1万円、新たに患者が入院した医療機関には1人につき20万円を支給します。

また、大阪市は患者の受け皿を広げようと、今月中に新たに病床を確保するなどした医療機関に対し、1床当たり1000万円の協力金を支給します。

大阪府によりますと、感染した患者を受け入れる医療機関は大阪府内で今月22日時点で85施設、ベッド数では合わせて1379床あります。ところが、年末年始はスタッフの確保が難しいことなどから休診する医療機関も多く、受け入れの体制は限られそうだということです。

大阪府はこれまでどおりの体制で患者を受け入れてもらえるよう医療機関に呼びかけるとともに、この年末年始は保健所などの職員は通常業務で医療現場の支援にあたることにしています。
<北海道>
一方、札幌市では、年末年始に発熱などの患者を受け入れる医療機関に補助金を1日5万円、最大で30万円支給することにしています。

札幌市では発熱などの症状がある人はかかりつけ医や専用ダイヤルを通じて対応可能な市内300以上の医療機関に紹介してもらうしくみを導入しています。

年末年始に対応している病院名や数は非公表で、専用ダイヤルの「救急安心センターさっぽろ」#7119などで紹介してもらうことができます。

専門家「可能なかぎり体制を整備すべき」

年末年始の医療体制について、感染症学が専門の国際医療福祉大学の松本哲哉教授は、「年末にかけてさらに感染者が増加することになれば、一部の医療機関に負担が集中するおそれもある。一方で、医師や看護師などの疲労がすでに限界を迎え、休みが必要な医療機関もあり、体制の確保は簡単ではないので、自治体が各地域の医師会などと連携をとりながら、可能なかぎり体制を整備すべきだ」と指摘しています。

そのうえで「今この時期に感染すると年末年始の医療体制の負担の増加につながるので、一人一人がリスクを避けた行動を心がけ、感染しないように気をつける必要がある」と話しています。

診療所「かかりつけ医としてできることはしたい」

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、例年、年末年始は休診している診療所が臨時に開院する動きも広がっています。
東京・板橋区の診療所では、東京都の要請に応じて例年は休診日としている今月29日に、感染の疑いがある発熱患者を受け入れることを決めました。

この日は一般の患者の診療は行わず、発熱などの症状がある患者から事前に電話で相談を受け、必要だと判断した場合に、診察します。

通常の診察室は使用せず、敷地内にある倉庫の中にテントを建てて、診療を行います。

この診療所では、当初、年末年始の6日間すべてで診療することも検討しましたが、事務職員の確保が難しく29日の1日だけ、午前10時から午後6時まで診療を行うことにしました。

天木診療所の天木聡院長は「誰かが手を上げる必要があると考え、都の要請に協力した。入院患者を受け入れている病院の負担を減らすためにも軽症の患者をなるべく地域で診療することは重要だと考えている。かかりつけ医としてできることはしていきたい」と話しています。

大学病院「感染者増えないように 医療従事者の強い思い」

新型コロナウイルスに感染した入院患者を受け入れている病院では、年末年始の期間中、医師や看護師の数を例年より大幅に増員して、対応にあたる方針です。

東京・三鷹市にある杏林大学医学部付属病院では、重症や中等症の患者を受け入れていて、院内に数十床ある専用病床は、先月以降、満床に近い状態が続いています。

いまも連日、患者の受け入れ要請があり、人工呼吸器などが必要な重症の患者も増えているといいます。
病院では年末年始も引き続き新型コロナウイルスの治療にあたるほか、コロナの影響でほかの診療や治療に遅れが出ていることなどから、年末年始に治療が必要な人の医療体制を拡大して、事前に予約した人の診療にあたることにしています。

また、病院では例年、年末年始の期間中に救急外来を設置していますが、ことしは、通常の救急外来とは別に、発熱などがあり感染の疑いがある人を受け入れる新たな救急外来を設けることにしました。

こうした診療体制の拡充によって年末年始に医師や看護師を増員する予定です。

しかし病院は、体制を強化しても感染者が今後さらに増えれば対応仕切れなくなるおそれも出てくると警戒感を強めています。
杏林大学病院呼吸器内科の石井晴之教授は「別の病気で治療を受けた人が実は感染者だったなど、さまざまなケースも想定して対応にあたる必要がある。もし職員に感染者が出て広がったら次の日はすぐに医療崩壊が起きるというぎりぎりのところで診療にあたっているという感覚だ」と話しています。

そのうえで、「感染者がこれ以上増えないようにというのが医療従事者の強い思いだ。なるべく感染者が増えずに年末年始の診療体制が安定し感染症以外の診療も行えるような状況になってほしい」と話しています。