新型コロナ 変異ウイルス 運転手陰性で仏へ入国可能に 英政府

変異した新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、イギリスとヨーロッパ大陸の物流の大動脈となっているドーバー海峡周辺が混乱している問題で、イギリス政府はトラックの運転手がウイルス検査で陰性であれば、フランスへの入国が認められることになったと発表しました。

イギリスでは、感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していて、公共放送BBCによりますと、50を超える国や地域がイギリスからの航空便の受け入れを停止するなどの措置をとっています。

物流の大動脈のドーバー海峡では、21日からフランスがイギリスからの入国を停止したため、およそ3000台にのぼるとみられるトラックが滞留し、物流への混乱が続いています。

両国は、混乱の解消に向けて協議し、イギリス政府は22日、トラックの運転手がウイルス検査で陰性であれば、フランスに入国できることで合意したと発表しました。

入国にあたっては、変異したウイルスも確認でき、30分ほどで結果が出る検査が必要で、フランス側でもサンプル検査を行うということです。

イギリス政府は、大規模な検査体制を整える必要があるとしたうえで、混雑を避けるため、トラックは今の時点では港周辺に向かわないよう呼びかけていて、混乱の解消には時間がかかるという見方が出ています。

また、フランス政府は、EU=ヨーロッパ連合の加盟国の国民や、EU各国に在住し、一時帰国中のイギリス国民は、検査で陰性であればイギリスからフランスへの入国を認めることを明らかにしました。