米 ファウチ博士 新型コロナワクチン接種 国民に接種呼びかけ

アメリカ政府の新型コロナウイルス対策チームのファウチ博士が22日、ワクチンの接種を受け、「ワクチンの有効性と安全性に絶大な信頼を持っている」と述べ、国民に接種を呼びかけました。

アメリカでは製薬大手ファイザーと製薬会社モデルナがそれぞれ開発した2種類の新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっていて、医療従事者や高齢者施設の入居者などが優先的に接種を受けています。

22日、アメリカNIH=国立衛生研究所でも接種が始まり、政府の対策チームの主要メンバーのアンソニー・ファウチ博士らが公開で接種を受けました。

ファウチ博士は「私はこのワクチンの有効性と安全性に絶大な信頼を持っている。ワクチンを受ける機会があるすべての人に接種を勧めたい」と述べ、国民に接種を呼びかけました。

アメリカ政府は来年6月末までに接種を希望する人すべてに行き渡る量のワクチンを供給することを目標にしています。

アメリカABCテレビなどの世論調査ではワクチンが接種できるようになった場合、すぐに接種すると答えた人が40%、しばらく待ってから接種すると答えた人が44%と接種に前向きな人が84%に上っていますが、接種しないと答えた人も15%いて、ワクチンへの信頼を高めることが課題となっています。

バイデン次期大統領「最悪の日はこれから」

アメリカのバイデン次期大統領は22日の記者会見で、アメリカ国内の新型コロナウイルスの感染拡大について「事実として、最悪の日はこれからで、過ぎ去ってはいない」と述べ、今後、さらにウイルスによる死者が増えるとの見通しを示しました。

そのうえで来月20日の新政権発足後、国民への新たな現金給付を含む追加の経済対策を早期に実現させたい考えを改めて強調しました。