安倍前首相 不起訴の見通し 秘書は略式起訴へ 東京地検特捜部

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐる問題で、東京地検特捜部は安倍前総理大臣の後援会の政治資金収支報告書におよそ3000万円の懇親会の収支を記載しなかったとして、近く、安倍氏の公設第1秘書を政治資金規正法違反の罪で略式起訴するものとみられます。一方、安倍氏本人については不起訴にする見通しです。

「桜を見る会」の前日夜の懇親会をめぐっては、去年までの5年間の費用の総額がおよそ2300万円に上り、このうち少なくとも800万円以上を安倍氏側が負担していたことが明らかになっていますが、主催した「安倍晋三後援会」の政治資金収支報告書に懇親会に関する収支は記載されていません。

後援会の代表を務める安倍氏の公設第1秘書は、4年前まで会計責任者を兼務し、後援会の会計処理を実質的に取りしきっていたということで、東京地検特捜部の事情聴取に対し「懇親会の収支は後援会の収支報告書に記載すべきだった」などと説明しているということです。

このため特捜部は選挙管理委員会に収支報告書が保管されていた去年までの4年間に、参加者から集めた会費やホテル側に支払った費用の総額など、およそ3000万円の収支を後援会の収支報告書に記載しなかったとして、近く、安倍氏の公設第1秘書を政治資金規正法違反の罪で略式起訴するものとみられます。

一方、懇親会をめぐっては安倍氏本人に対しても全国の弁護士らから告発状が提出され、特捜部は安倍氏から21日、任意で事情を聴きましたが、安倍氏は不記載などへの関与を否定したということです。

また安倍氏周辺の関係者は、去年の年末に、安倍氏本人が事務所の秘書に会費以上の支出がないか尋ねた際、担当者が「5000円以上の支出はない」と事実と異なる説明をしていたとしています。

このため特捜部は安倍氏本人については刑事責任を問うのは難しいと判断し、不起訴にする見通しです。