アメリカでモデルナの新型コロナワクチンの接種始まる

アメリカでは21日、製薬会社モデルナの新型コロナウイルスワクチンの接種が各地で始まりました。アメリカ政府の当局者は、すでに接種が始まっている製薬大手ファイザーのワクチンと合わせて来年初めにかけて2000万回分の供給を目指すとしています。

製薬会社モデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンは21日、各地の医療機関などに次々と到着し、早速接種が始まりました。

このうちニューヨーク州の病院では44歳の看護師、アーリーン・ラミレスさんが最初に接種を受けました。

父親を新型コロナウイルスで亡くしたラミレスさんは「看護師として多くの患者が生きるために戦うのを見てきました。このワクチンはパンデミックを終わらせる希望です。恐れるべきなのは新型コロナウイルスで、ワクチンの接種を恐れるべきではありません」と接種の重要性を訴えました。

一方、アメリカ政府のワクチン供給計画の責任者は会見で、すでに接種が始まっているファイザーのワクチンと合わせて来年初めにかけて2000万回分の供給を目指すと述べました。

また、ワクチン開発計画の責任者モンセフ・スラウイ博士は「ジョンソン・エンド・ジョンソンや、アストラゼネカが開発しているワクチンについても、来年以降に分析の結果が出てくる見通しだ」と述べ、ワクチンの供給が増えることに期待を示しました。

このほか、イギリスで見つかった変異型のウイルスについて、スラウイ博士は「このウイルスにワクチンが効かないとは考えにくいが、今後、感染力や、抗体の作用について詳細に調べていく」と述べました。