自民 吉川貴盛元農相が衆議院議員辞職を表明 健康状態を理由に

自民党の吉川貴盛元農林水産大臣は、みずからの健康状態を理由に、衆議院議員を辞職することを表明しました。吉川氏をめぐっては、大手鶏卵生産会社の元代表が、現金500万円を渡したなどと周囲に説明していることが関係者への取材で明らかになっています。

自民党の吉川貴盛元農林水産大臣は、21日午後、コメントを発表しました。

この中で、吉川氏は「現在、慢性心不全などにより入院治療を行っているが、近日中に手術を受けることが決まった。術後はさまざまな日常生活に最も気をつけなければならないことが予想される」としています。

そのうえで「今までのように国会議員としての職責を果たすことが難しく、国民の負託にお応えする十分な活動ができなくなる」として、衆議院議員を辞職することを表明しました。

吉川氏は、衆議院北海道2区選出の当選6回で70歳。北海道議会議員などを経て、平成8年の衆議院選挙で初当選し、おととし10月、農林水産大臣として初入閣し、去年9月まで務めました。

吉川氏をめぐっては、広島県福山市にある大手鶏卵生産会社の元代表が、現金500万円を渡したなどと周囲に説明していることが関係者への取材で明らかになっていて、吉川氏は、今月2日に、国会審議と党運営に迷惑をかけたくないとして、党の役職を辞任していました。

長男の吉川隆雅道議「健康取り戻し疑惑に向き合ってもらいたい」

吉川元農林水産大臣の長男で、道議会の自民党会派「自民党・道民会議」の吉川隆雅幹事長は、道議会内で記者団に対し「任期の途中で議員を辞職することとなり、有権者の皆さんには大変申し訳ない。まずは手術を乗り越え、健康を取り戻したうえで、一連の疑惑に真摯(しんし)に向き合ってもらいたいというのが息子としての願いだ」と述べました。

そのうえで、北海道2区で補欠選挙が行われる見通しとなったことについて、「身内のことで選挙区の皆さんには大変な迷惑をかける事態となったが、しっかりとした候補者を選挙区支部の皆さんが選んでくれると思っている」と述べました。

立民 福山幹事長「説明ないままの辞職表明は疑問」

立憲民主党の福山幹事長は、NHKの取材に対し「体調不良での辞職ということなので1日も早い回復を願いたい。ただ、金銭受領の疑惑について何の説明もないまま突然辞職を表明したことには、疑問を感じざるをえない。説明をしてから辞職すべきだ。安倍前総理大臣の虚偽答弁も含めた数々の疑惑について、政権・与党の姿勢が問われている」と述べました。

維新 片山共同代表「事実関係の解明に向け協力すべき」

日本維新の会の片山共同代表は、NHKの取材に対し「突然の辞職表明で驚いている。まずは治療に専念してもらいたい。一方で、真実を明らかにする必要があるため、吉川氏は、体調に留意したうえで事実関係の解明に向けて協力すべきだ」と述べました。

共産 小池書記局長「疑惑にふたすることは許されない」

共産党の小池書記局長は、NHKの取材に対し「辞職は体調が理由ということだが、大臣室で金を受け取った疑いがある以上、辞職を理由にその疑惑にふたをすることは許されない。きちんと事実関係を説明し、真相を明らかにする責任があるし、自民党にも説明させる責任がある」と述べました。

国民 玉木代表「引き続き説明責任は負うべき」

国民民主党の玉木代表は、NHKの取材に対し「突然のことで驚いている。手術が必要なほど体調が悪いということであれば、心からお見舞い申し上げる。他方で、大臣のときに金銭を受け取った疑惑が報じられているのも事実なので、引き続き説明責任は負うべきだ」と述べました。