“年末年始は命を優先 外出自粛の徹底を” 都知事が呼びかけ

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都の小池知事は臨時の記者会見を開き「ことしの年末年始は何よりも命を優先し『家族でステイホーム』に、ぜひとも協力いただきたい」と述べ、買い物や通院など、やむをえない場合を除いて外出の自粛を徹底してほしいと呼びかけました。

このなかで小池知事は「ことしの年末年始は何よりも、まず命を優先していただきたい。皆さんが大切にしている家族、まわりの方の命や、みずからの人生を守っていただきたい」と述べました。

そのうえで「年末年始は『家族でステイホーム』に、ぜひとも協力いただきたい。買い物や通院など『どうしても』という場合を除いて外出は、ぜひとも自粛をお願いしたい」と呼びかけました。

そして「この年末年始は特別で、過ごし方によって新しい1年が決まると言っても過言ではない。『コロナ自粛にはもう疲れた』と言っている場合ではない。特に寒さが厳しい年末年始の忘年会や新年会などは感染拡大の絶好の機会になる。『あの静かな正月や年末年始があったからこそ、2021年を穏やかに過ごすことができた』と思えるような年末年始にしていきましょう。皆で心を1つに、この難局を乗り越えていきましょう」と重ねて呼びかけました。

このほか、小池知事は感染対策の実効性を高めるため国に対し、新型コロナウイルス対策特別措置法の早期改正や、水際対策の徹底を引き続き要望する考えを示したうえで「収束してからの改正では遅い」と指摘しました。

また、「緊急事態宣言を出すことにならないために、不要不急の外出は自粛していただきたい。自分がうつすかもしれないし、自分がもうすでにかかっているかもしれないといった危機意識を持った行動をお願いしている」と述べました。

都の局長「高齢者の感染拡大なら現状での医療対応難しい」

会見に同席した東京都福祉保健局の吉村憲彦局長は専門家がこのままだと4週間後に1日1100人の陽性者が出ると試算していることに関連し「仮に、高齢者に相当に偏った1100人であるとかなり難しいと思う」と述べ、高齢者の感染が拡大した場合、現状の医療提供体制で対応するのは難しいという認識を示しました。