生活困窮者に緊急支援 年末年始に食料配布など 5団体が東京で

新型コロナウイルスの影響で仕事を失うなどして生活に困窮する人が年末年始に公的な支援を受けられない可能性があるとして、支援団体が大みそかや元日などに東京都内で緊急の食料配布や生活相談を行うことになりました。

これは生活困窮者などを支援する5つの団体が21日、記者会見し明らかにしました。

それによりますと、感染拡大の影響で仕事を失ったり収入が減ったりした状態が長く続き、「所持金がなくなり生活できない」と相談に訪れる人が増えています。

このため自治体の窓口が閉まる年末年始に公的な支援を受けられない人が相次ぐ可能性があるとして緊急の支援を行うことを決めました。

具体的には大みそかの今月31日は東京 豊島区の東池袋中央公園で、元日の1月1日と3日は東京・千代田区の聖イグナチオ教会で食料の配布や生活相談などを行います。

支援団体では仕事と住まいを失った人に当面の生活費を支給し、東京都が用意したビジネスホテルに誘導するとともに1月4日以降、自治体への生活保護の申請を支援することにしています。

団体によりますと、非正規雇用で働いていた若い女性が仕事を失って相談を寄せるケースが多く、家族とは疎遠で頼ることができずに追い込まれる人も少なくないということです。

支援団体の1つ「つくろい東京ファンド」の稲葉剛代表理事は「自分がまさか支援を受けると思わなかったという人が多く、突然、仕事や住まいを失ったことで孤立し精神的にも苦しんでいる。『1人ではないんだよ』と伝え生活支援を行うとともに年末年始に路上での生活を余儀なくされる人を少しでも減らせるように取り組みたい」と話していました。