社会

「Go To」東京など一時停止で初の週末 人の移動に変化は

先週、東京都などを目的地とする「Go Toトラベル」が一時停止となってから初めての週末に人の移動はどう変化したのか。携帯電話のデータを分析すると都道府県をまたいで移動した人の数は全国で4%ほど減少したことが分かりました。

全国の移動人数は4%減

NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたデータを使って、都道府県をまたいで移動した人の数について、20日と19日の土日の平均と、その前の「勝負の3週間」の土日の平均を比較しました。
(15歳から79歳。人の移動の多い午後3時台の人数を基に割合で比較)。

その結果、全国で都道府県をまたいで移動した推計人数は、
▽「勝負の3週間」がおよそ608万人だったのに対して、
▽この土日は583万人と、25万人、率にして4%減少していました。

地域から東京への移動も減少

このうち、東京都をみると、生活圏が近い千葉県、神奈川県、埼玉県をのぞいた地域から移動してきた人の推計は、
▽「勝負の3週間」はおよそ19万人だったのが、
▽この土日は18万人と、5%ほど減少しました。

地域別にみると、
▽山口県から来た人が22%減少したほか、
▽秋田県と岩手県が17%、
▽大分県が16%、
▽富山県、熊本県、鳥取県が15%減少し、
大雪に見舞われた東北や北陸などからの移動が大きく減っていました。

一方、東京都から他の道府県へ移動した人の推計人数は、千葉県、神奈川県、埼玉県をのぞいて
▽「勝負の3週間」がおよそ29万人だったのが、
▽この土日には27万人と、9%ほど減少しました。

地域別にみると、
▽京都府に移動した人が39%減少したほか、
▽奈良県が26%、
▽広島県と島根県が23%、減少しました。

専門家「一定の警戒 継続か」

人の移動の分析に詳しい早稲田大学の佐々木邦明教授は、今回の分析結果について、「天気や時期などの影響もあり『Go Toトラベル』の一時停止効果かどうかは一概にはいえないが、感染が拡大する地域への移動が減少し、一定の警戒が続いているとみられる」と分析しています。

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