生徒への差別的な発言で教諭を処分 家族が新型コロナ検査 三重

三重県内の高校に勤務する40代の教諭が、新型コロナウイルスの検査を受けた家族のいる生徒に「お前が来たからマスクをする」という趣旨の差別的な発言をしたなどとして、県教育委員会は18日付けで文書による訓告処分としました。

処分を受けたのは、三重県内の高校に勤務する40代の教諭です。

県教育委員会によりますと教諭はことし10月、職員室で3年生の生徒の進路指導を行った際、生徒の家族が新型コロナウイルスの検査を受けていたことを知りながら、「お前が来たでマスクするわ」と発言しました。

その後、教諭は生徒に謝罪しましたが、保護者には「発言を覚えていない」と説明したということで、生徒は、学校側に強い不信感を抱き、教諭が発言を認めるまで合わせて7日間ほど登校できない日が出たということです。

県教育委員会の調査に対し教諭は、「差別の意図はなかった」と話しているということですが、県教育委員会は差別的な発言だったなどとして18日付けで文書による訓告処分としました。

三重県教育委員会の木平芳定教育長は、「発言は検査を受ける人やその家族に対する差別となるもので、生徒を指導すべき教員のこのような発言は不適切で許されません。教員が生徒に対することばの大切さと重みを十分認識して日々の教育にあたるよう徹底し取り組みます」とするコメントを出しました。

鈴木知事「断じてあってはならない」

三重県の高校教諭の発言について鈴木知事は「県をあげて偏見や差別がないよう取り組む中、教員が相手の気持ちを十分察することなく発言することは断じてあってはならないことで極めて遺憾に思う」と話したうえで、県教育委員会に再発防止の取り組みを求めたことを明らかにしました。