広島 医師会長「医療崩壊が始まっている」感染防止呼びかけ

広島県で、急速に新型コロナウイルスの感染が広がる中、地元の医師会長が会見で、医療崩壊が始まっているとして危機感を示し、感染防止に努めるよう呼びかけました。

広島県では、先月下旬から広島市を中心に急速に感染が広がり、人口10万人当たりの感染者は17日の時点で25人と全国で3番目に多く、確保している病床の使用率は63%と医療体制も徐々にひっ迫しています。

こうした中、広島市医師会の佐々木博会長は会見で「盤石の医療体制が、わずか2週間足らずで崩壊し始めている。新型コロナの対応や院内クラスターの発生で病院が次々と診療を縮小し、救急患者の受け入れに余裕のある病院は、ほとんどないのが実情だ」と述べ危機感を示しました。

そのうえで佐々木会長は「感染者の増え方が速すぎて対応が追いついていない。これ以上の感染拡大を食い止めるため、4月の緊急事態宣言の時以上の厳しい対応が必要だ」と訴えました。

また、広島県医師会の松村誠会長は「これからクリスマスや年末年始を迎えるが、新型コロナウイルは休まない。医師会も闘います。どうかあなた自身の行動を変えて、あなたを守り広島の医療を守りましょう」と述べ、感染防止に努めるよう呼びかけました。