スウェーデン国王「新型コロナ対策は失敗だった」感染が急拡大

新型コロナウイルスの感染対策として比較的緩やかな独自の取り組みを続けてきた北欧のスウェーデンでは、感染が急速に広がっていて、グスタフ国王が対策は失敗だったという考えを示しました。

北欧のスウェーデンでは、イギリスやフランスなど、ヨーロッパ各国が厳しい外出制限といった措置に踏み切る中でも、一部のサービスを除いて飲食店の営業を認めるなど、比較的緩やかな独自の新型コロナウイルス対策を続けてきました。

しかし、10月下旬から感染が急速に拡大し、新たに感染が確認される人が1日に8000人を超える日もあるほか、死亡した人は累計で7800人を超えています。

スウェーデンのグスタフ国王は、公共放送SVTのインタビューで、これまでの対策について「簡潔に言えば、われわれは失敗したと考えている。多くの人が亡くなった。恐ろしいことだ」などと述べ、感染拡大を食い止められず、対策は失敗だったという考えを示しました。

首都ストックホルムでは、集中治療室で治療を受ける患者が増え、医療体制がひっ迫し始めていると伝えられています。

政府は、先月以降、9人以上が集まることを禁止するなど規制を強化していますが、クリスマスを前にした街なかはショッピングを楽しむ大勢の人で混雑しているということで、感染拡大にどう歯止めをかけるのか、難しい課題に直面しています。