芥川賞 直木賞の候補作発表 「NEWS」加藤シゲアキさんの作品も

第164回芥川賞と直木賞の候補作が発表され、芥川賞はミュージシャンの尾崎世界観さんなど5人、直木賞はアイドルグループ「NEWS」の加藤シゲアキさんなど6人の作品が選ばれました。直木賞は25年ぶりに全員が初めての候補です。

芥川賞の候補作 5作品

芥川賞の候補作に選ばれたのは、宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」、尾崎世界観さんの「母影」、木崎みつ子さんの「コンジュジ」、砂川文次さんの「小隊」、乗代雄介さんの「旅する練習」の5作品です。
尾崎さんはロックバンド「クリープハイプ」でボーカルとギターを担当する傍ら、小説家としても活動し、今回初めて候補に選ばれました。

宇佐見さん、木崎さんも初めて選ばれ、砂川さんと乗代さんは2回目の候補です。

直木賞の候補作 6作品

一方、直木賞の候補作には芦沢央さんの「汚れた手をそこで拭かない」、伊与原新さんの「八月の銀の雪」、加藤シゲアキさんの「オルタネート」、西條奈加さんの「心淋し川」、坂上泉さんの「インビジブル」、長浦京さんの「アンダードッグス」の6つの作品が選ばれました。

全員が初めての候補で、このうち加藤さんはアイドルグループ「NEWS」のメンバーとして活動しながら小説を発表しています。

日本文学振興会によりますと直木賞が全員初めての候補となったのは、平成7年の第114回以来、25年ぶりだということです。

芥川賞と直木賞の選考会は来月20日に行われます。

加藤シゲアキさん「憧れの賞 本当にびっくり」

直木賞の候補となった加藤シゲアキさん(33)は平成15年に結成したジャニーズ事務所の人気アイドルグループ「NEWS」のメンバーとして活動しながら、平成24年に作家デビューし、今回、6作目の小説『オルタネート』が初めての候補作となりました。

加藤さんは17日、メディアの取材に応じ、「憧れの賞ですし、いつか候補になりたいとは思っていましたが、今作でなれるとは思っていなかったので、本当にびっくりという感じです。自分はタレントだから本を出せているという引け目や、作家と名乗っていいのかという迷いがあったので、候補となっただけでも多少は認めていただけたのかなと思っています」と、候補に選ばれた心境を語りました。

『オルタネート』はある高校を舞台にした青春群像劇で、高校生限定のマッチングアプリをめぐって、主人公の高校生たちがそれぞれの価値観でSNS社会に接しながら葛藤を乗り越え、成長していくさまが描かれています。

加藤さんは「青春群像劇とSNSやマッチングアプリというものを掛け合わせることで、物語にうねりが生み出せると思いました。自分も30歳を過ぎたので、高校生を書くには、近すぎず、遠すぎずという点で今がいちばんいいと感じています。今は本を読まない若いかたも多いので、読書の楽しさを伝えられたらということを、いちばん意識しました」と話していました。

そして、来月の選考会への心境を聞かれると「考えれば考えるほどにドキドキしますし、選考委員の厳しい批評眼も知っているつもりなので、もう“煮るなり焼くなり”という気持ちです。ここまで来られただけで十分とも感じているので、淡々と過ごしたいと思います」と話していました。