WHO 中国に調査団1月派遣で調整 新型コロナ発生源など調査へ

WHO=世界保健機関は、新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の初期に何が起きたのかを調べるため、国際的な調査チームを来月、中国に派遣する方向で調整していることを明らかにしました。

WHOは、新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の初期に何が起きたのかを中国で調べるため、ことし7月に国際的な調査チームの先遣隊として職員2人を北京に派遣し、現地調査に向けた調整を続けてきました。

WHOの報道官は16日、NHKの取材に対して「国際的な調査チームは今、できるだけ早く中国に向かえるよう調整を進めているところだ。1月には現地に向かわせたい」と述べ、来月、調査チームを中国に派遣する方向で調整していることを明らかにしました。

発生源の調査をめぐっては、ことし7月に北京に派遣された先遣隊の1人で、WHOの動物由来の感染症の専門家、ピーター・ベンエンバレク氏が今月2日、NHKのインタビューで「武漢とその周辺で最初の症例について詳細な調査を行うとともに、武漢以外の地域でも症状がなかったか、聞き取りが必要だ」と述べています。

現地での調査を受けてウイルスの発生源などについてどこまで新たな情報が得られるかが焦点です。

中国報道官「引き続きWHOとの協力を強化する」

WHO=世界保健機関が、国際的な調査チームを、来月、中国に派遣する方向で調整していることについて、中国外務省の汪文斌報道官は、17日の記者会見で「発生源の問題について、中国は当初から開放的で、透明性を確保し、責任ある態度でWHO側と協力してきた。引き続き、WHOとの協力を強化していきたい」と述べました。

しかし、調査チームを受け入れる場所や時期など、具体的な言及は避けました。