大阪府医師会 病床ひっ迫で転院を調整する仕組みの整備を要望

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、大阪府内の患者向けの病床がひっ迫しているのは、症状が回復した人を効率よく転院させることができていないのが原因の1つだとして、大阪府医師会が府に要望書を提出し、回復した人の転院を調整する仕組みを整えることなどを求めました。

これは15日、大阪府医師会が会見を開いて明らかにしました。

大阪府では府が設置した「入院フォローアップセンター」が患者の入院先などを調整していますが、症状が回復し陰性が確認された人の転院は医療現場が行っているのが実情です。

府に提出した要望書では、症状が回復した人を効率よく転院させることができていないため、病床が空きにくくなっているとして、転院を調整する仕組みを速やかに整えることを求めています。

また、医療現場への経済的な支援策や院内感染を防ぐために医療スタッフ向けの研修の実施のほか、患者の病床の清掃やリネンの交換などの業務が医療スタッフの負担になっているとして、業者に担ってもらうよう啓発を行うことなどを求めています。

大阪府医師会の茂松茂人会長は「医師会としても、回復した人を受け入れる病院の確保に協力していきたい。一方で、病床のひっ迫を防ぐには感染者を減らすことが最も大切で、府民の皆さんはこの年末年始は一歩、立ち止まって、本当に必要な外出か本当に必要な会合かを考え、自宅でゆっくりしてほしい」と訴えています。