アメリカ 新型コロナワクチンの輸送始まる 14日にも接種開始へ

製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンの緊急使用が許可されたアメリカで、ワクチンの輸送が始まりました。14日にも接種が始まる見通しで、医療従事者や高齢者施設の入所者などが優先的に接種を受けることになっています。

製薬大手ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンは、アメリカのFDA=食品医薬品局が緊急使用の許可を出したことから13日、中西部ミシガン州にあるファイザーの拠点から出荷が始まりました。

陸路や空路で全米50州や首都ワシントンなどに輸送される予定で、運送会社が拠点を置く南部のケンタッキー州やテネシー州の空港には、ワクチンを載せた飛行機が到着しました。

目的地ごとに仕分けをしたうえで、14日以降配送されるということです。

アメリカ政府の当局者によりますと、ワクチンの接種は14日にも始まるということで、医療従事者や高齢者施設の入所者などが優先的に接種を受けることになっています。

また、アメリカの複数のメディアは政府の高官らも優先的な接種の対象に入っていると報じていて、トランプ大統領の周辺で働くホワイトハウスのスタッフも接種を受ける見通しだとしています。

これを受けてトランプ大統領はツイッターに「ホワイトハウスで働く人は特別に必要な場合を除き、少し遅れて接種を受けるべきでそのように調整をお願いした」と投稿しました。

そして、自身については現時点で「接種の予定はない」としたうえで、今後適切な時期に接種を受けるという見通しを示しました。

カナダにもワクチン到着

製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンは13日、カナダにも到着しました。

カナダのトルドー首相は、ツイッターでワクチンを積載した飛行機からコンテナが下ろされる様子を撮影した写真を投稿したうえで「いいニュースだが、新型コロナウイルスとの戦いは終わっていない」と書き込み、引き続きマスクを着用することや手洗いの重要性を訴えました。

カナダのメディアによりますと、ファイザーのワクチンは今月中に最大24万9000回分が供給され、医療従事者や高齢者施設の入所者などに優先して接種される予定だということです。