医療機関の出産の予約数 前年同期比31%減 コロナ影響も調査へ

全国400近くの医療機関での出産の予約の数について、日本産科婦人科学会が調べたところ、前の年の出産数よりおよそ30%少ないことが分かりました。学会は、実際の出産はこれよりは増えるとみていますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で出産を控える傾向が出ていないか、さらに調べることにしています。

日本産科婦人科学会は、新型コロナイルスの感染拡大が出産に影響していないか調べようと、緊急のアンケート調査を行い、全国の390の施設から回答を得ました。

これらの施設でのことし10月から来年3月までの出産の予約の数は7万6871件で、同じ施設での前の年の同じ時期の出産数、11万218件と比べて、およそ31%少なくなっていました。

また、東京都や神奈川県、大阪府、愛知県など大都市部の6都府県では、平均で24%少なかったのに対し、それ以外では37%少なく、大都市部以外のほうが少なくなっていました。

学会では、緊急な出産などもあるので、実際の出産はこれよりは増えるとしていて、学会の池田智明周産期委員長は「少子化による影響か、新型コロナウイルスで産み控えが起きているのかなど、詳しい原因分析はこれからだ。一方で、出生数が減る大きな傾向がつかめたので、対策を検討していきたい」と話しています。